2011年8月27日 鳥海山へ祓川から

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ふと鳥海山へ行きたくなり、天気をチェックしたら
なんと晴れマークが土日に輝いている。
影鳥海を期待して、山頂小屋に素泊まりで予約を入れ、
久々に祓川に。
10時、出発。

祓川は鳥海山へ登る秋田県側からの登山口としては最も古い。
祓川ヒュッテを過ぎて、竜ケ原湿原を歩き、
祓川神社にお参りすれば、本格的な登りとなる。
ちょっと前までは、最初の取り付きが分かりにくかったが
今はかなり整備されている。
30分も歩けば6合目の賽の河原だ。

岩がちの道を15分ほど行き、視界が開けると7合目の御田。
ここは木道の右手に池塘が点在して、とてもかわいらしい場所だ。
遅くまで残雪があって、冷たい雪解け水が
細く流れている。

御田を過ぎた急登から、見下ろす。
日本海が眼下に伸びていて、気持ちいい。

ここを登りきれば、七ツ釜小屋だ。
山スキーでの登りでも、傾斜がキツくて難儀する場所。
今日は素泊まりなので荷物が多く、いつになくバテバテだ。

ただ、キツい分高度がぐんぐん上がる。
駐車場からここまでの登山道が、一望できる。
日差しはあるが、風がさらっと心地よく気持ちがいい日だ。

ピンクがかったダイモンジソウが、見頃だった。

11時15分、小屋への分岐を過ぎる。

ヒナザクラがまだ可憐に咲いているのがウレシイ。

チョウカイアザミが咲く登山道を、軽装な登山者が一人追い越して行った。
ビールやら焼きそばやら背負っている私は
徐々にペースダウン気味。

七ツ釜小屋の屋根。

七ツ釜滝。

クロウスゴ。食べごろだったので一つ、味見。
甘酸っぱくて美味しい。

11時38分。康新道分岐に到着。
まっすぐ行けば、氷の薬師。
私は康新道へ。

20分ほど歩くと、見晴らしのよい場所に飛び出る。
ここで休憩にしようか、それとも稲倉が見えるポイントまで
脚を伸ばそうか、贅沢な悩み。

お昼も近く、お腹が空いていたものの
本日は稲倉岳を眺めながらのランチとするため、先を急ぐ。
ここらで、ようやく新山が、外輪山の後ろから白い顔を覗かせる。

このコースは、見晴らしのいい草原を歩いたかと思えば、
こんな灌木帯をくぐったり、

徒渉したりと、緩やかながらも変化に富む。
いくつか越えた沢は、本日はどれも枯れていた。

リンドウの見事な株。山はすっかり秋だ。

熟したキイチゴ。熟しきると種が小さくなるのか食べやすい。

稲倉岳のビューポイントに到着。
12時30分。シャケと梅干しのおにぎりで小休止。

この辺りになると、ようやくチョウカイフスマが見られる。
灰色の岩に小さいながらもたくましく、群落を作っていた。

さて、この岩。来るたびに気になる。
前回よりも、上にささっている岩が小さくなったようだ。

いつか崩れるんだろう。
なにか、うまい名前をつけてやりたい。

北面からわき上がってくる雲。
ここからは右側が切れ落ちた岩だらけの登山道。

途中の、岩場通過は左手に巻き道と、右側に岩場通過ルートが選べる。
岩場通過ルートを通過して振り返ると、
ずいぶん不安定な感じの岩だったので、ひやりとする。

岩場が終わり、傾斜も緩むと山頂はもうすぐ。

14時18分、七高山。
ずいぶん時間がかかってしまった。荷物のせいか、年のせいか。
新山には数人が立っているのが見える。
山頂小屋も見えて来た。

大物忌神社で宿泊の受付。
素泊まり4200円。値上りしたみたい。
ここは神社なので、宿泊費ではなく「参籠初穂料」という領収書が出る。
ビールは700円。日本酒600円、ポカリやコーラ、水は500円。
個室もできたようで、1000円ほどプラスらしい。
トイレはバイオトイレできれいだった。
数年前に皇太子殿下が登られたこともあってか
随分、居心地が良くなったようだ。
水場は、煮炊き用の水はそばの残雪から取れた。
キンキンに冷たくて、顔を洗うと気持ちがいい。
飲み物もすぐ冷えそうだ。
150人収容可能で、本日は30人前後だったから
だいぶ余裕だ。
毛布が三枚配られて、シュラフを持ってくる必要がなかった。
私以外はみな、荷物が少なかった。

16時、明るいうちに日本海が望める岩の上で
夕食の支度。
エリンギと豚肉とピーマンを黒こしょうを効かせて
炒めて、ビールのつまみに。
きゅうりの浅漬けは、夏の山にはかかせない。
プチトマトはビタミンとアミノ酸補給。
チーズはカルシウム補給。
凍らせたビールは、キンと冷えていて飲み頃だ。
シメには焼きそばで炭水化物を。
栄養補給のフルコースディナーだ。

のんびりと一人の宴会を終えると
日はだいぶ傾いて、日本海にかかる雲はすべて取り払われて
飛島も見えて来た。

ジュッ。

日が落ちると、宿泊者はほとんど小屋へ戻ったが
ここからが空がきれいな時間なのだ。
ちょっと寒くなってきたが、風が少なく静かだ。

19時過ぎ、ヘッデンを点けて七高山へ向かう。
大曲の花火競技会が見えるかなと、期待して。
なんと、遠くに小さくそれでもはっきりと、花火が見えた。
音が聞こえてきそうに鮮明だ。
写真にはうまく撮れなかった。
ヘッデンを消すと周囲は、まったくの暗闇となる。
天の川が驚く程に近い。
足下と同じ高さから、星空があるものだから
星空の中に飲み込まれたような気がした。
自分より高いものは、新山山頂ぐらい。
その黒い頂の影の向こう、
日本海へは漁り火が灯り、港の灯りも美しかった。
この圧倒的な美しさに触れることで
何か自分のなかの思い煩うものを昇華させて
悟りめいたものでも閃かないかと
思っていたのだが、
ただただ、無心に眺めてため息を付くことで精一杯だった。
翌日の影鳥海へ

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