2013年3月17日 念願の稲倉岳へ初登頂!

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稲倉岳は、横手方面から鳥海山を見たときに
その右肩に見ることができる。
なだらかに伸びる裾と、荒々しく削れた東壁という
対照的な表情を持ち合わせる。

鳥海山の隣に有るので目立たないが
標高は1554m。登山道がなく濃い薮に閉ざされて
登れる期間は積雪期、麓の薮が雪に埋まっているわずかな
期間だけとなる。

本日は矢留山岳会の3月の会山行に参加。
数年越しの稲倉岳への片思いがようやく叶う日がやってきた。
8時すぎ、登山出発点となる除雪終了点に到着するも
すでにクルマがいっぱい。
本日は本荘山の会秋田遊歩山岳会の皆さんも、
今日の稲倉岳を狙っているとのことで、すでに出発した様子。
我々は少し下った道路脇にスペースを見つけ、8時25分出発。
天気があまりにいいものだから、林道歩きですでに暑い。
まずは難所の七曲りが、見えて来た。
行く手の三角ピークの左下の雪面がそれ。
新雪も登りにくいが、本日はカリカリに締まっている。
さそくスキーアイゼンを装着し、プチクレバスや蔦を避けながら
難所を越えて行く。
あとで聞いたが本荘山の会のK野さんが、本日早めに行って
ここの蔦を刈り払ってくれた
そうだ。
とてもありがたい。

20分ほどかけて七曲りを抜けるとしばし、なだらか。
ピーク585の裾を巻いて行く。

青空にハンノキの花が揺れている。
この花は風で受粉するそうだ。なので虫のいない季節でも
おかまい無しに咲いても採算がとれるらしい。

稲倉岳が見えてきた。照りつける太陽に雪面が
ギラギラとてかっている。
ところでこの写真の中に鳥海山がチラっと見えているの、見つけられた?

この先、左手の小ピークを巻いて行く。

その手前の鞍部からは、鳥海山の5合目登山口の鉾立山荘が見える。

夏はドライブ客や登山客で賑わう場所だが、まだまだ深い雪の下。

巻いた小ピークのとなりのピーク656のテカった雪面を越えて行く。
ピーク656に立てばここから、稲倉岳へ続く我々が辿って行く
尾根が延々と伸びている様子が見える。
本日は日本海とそこに浮かぶ飛島も見える。
しかし霞がうっすらとかかっていて、遠くの山並みは見えず。
本日は日差しが5月並みで、しかも太陽に向かって登るので
サングラスをしていても眩しい。そして暑い!
再び鳥海山がチラリと覗く。
このコースは鳥海山が近いというのに、前半はなかなか
その雄大な姿を見ることができないのだ。
11時53分。夫婦ぶな通過。
ちょうど夫婦ぶなの下で数人のグループが休憩していた。
山頂は諦めたとのこと。にしてもこの晴天で風もなく
楽しそうなランチタイムだった。
夫婦ぶなを過ぎるとみるみる樹木はまばらになっていく。
途中、コンパクトなボードをそりにして下山してきた単独登山者に
山頂の様子を尋ねた。
風は出ているが、それよりも山頂直下はカリッカリに凍っていて
スキーシールでは登れないだろうとのこと。
標高1100mを過ぎたあたりだろうか。
ようやく鳥海山がその荒々しい北面を見せる。
こんなに鳥海山を間近に眺めて登れる山は、稲倉岳の他にはない。

斜度が増してきて、雪面はアイスバーン。

まだ、今のところはスキーシールで充分に登れる。

所々に吹き溜まった新雪が、固く締まっている。

稲倉岳の大きな一枚バーンが見えてくる。
とにかくテカテカ。あと少しで山頂かなと思えるが、まだまだ遠い。

1300m付近から見上げる。
てかてかの氷となった箇所が多くなり、スキーシールでの登りは
滑落の危険が大きくなる。
S藤さんは装備がシールだけだったので、あの岩場まで登り山頂は断念。
スキーアイゼンを装着していた橋Tさんと私の2人で山頂アタックとなった。

写真提供は本荘山の会のK野さん。知らないうちに撮ってくれていた。

スキーアイゼンを一歩一歩蹴り込んで登って行くと、

4人ほどのパーティが、立ち往生していた。
最初はスキーを担いでキックステップを試みたようだが、無理そうだ。
再びスキーを履いて登り始めたようだが、一人滑落。

ちょうどその下にいた私に向かって、滑ってきて止まれそうにない。
こういう場合は、完全に止められそうにないので避けるのが正解。
滑落者に巻き込まれないようスムーズに、移動できたのは
スキーアイゼンがあったからこそ。
これがシールだけの登りだったとしたら、避けた際にバランスを崩して
こちらも滑落する可能性が充分にあった。

滑落者の行く手に危険な岩もなく、
脚さえねじったりしなければ問題なさそうだ。
薮が出ていた箇所で止まるかと思って見守っていたが
それでも止まらず、傾斜が緩んだところで一人の登山者が
身体を張ってやっと止まることができた。
これをきっかけにこのパーティは撤退を決定した。
あと標高差100mか150mの地点で残念だろうとは思うけれど、
スキーシールだけではかなり危険だ。

ところで稲倉岳は山頂の手前にニセピークがある。
滑落に緊張しながら目指したピークがニセピークだったと知ったときは
その先にまだ続く斜面を見て少し落胆した。
両足の太ももがつったように痛くなり、痛みを紛らわしながら
休み休み登って行くとやがて鳥海山の頂が突き出てきた。

一人山頂からさっそうと降りて来た人がいて、みると本荘山の会の
binchanさん。近づいて話をしようにも
このツルテカ斜面では、思うように移動もできず
離れた場所から大声で挨拶。
互いに写真を撮り合うも、こんな中途半端にしか撮れてなかった。
ごめんね。
いよいよこんどこそ、山頂だ。
その先に鳥海山の北面が大きい。
後ろから追い抜いて行く登山者がいて、見ると本荘山の会のK野さん。
なんと、あのツルテカ斜面をスキーシールだけで
登って来たという。ここにも鉄人が。。。。
本荘山の会の超鉄人パーティは本日、お向かいの鳥海山に
中島台から日帰りアタックだという。
鉄人超えて、ばけもの揃いだ。
鳥海山をカメラに収めようと頑張ったが、
あまりに近く、大きすぎて全く収まりきらない。
これが蟻の戸渡し。
蟻がやっと通れるくらいのリッジだ。
昔はこの先の、鳥海山七合目小屋付近からこちらへ登山道があったようだ。
14時少し前、山頂記念写真。写真提供は本荘山の会のK野さん。
橋T会長は私より30分も早く到着し待っていてくれた。
「アイゼンあるし必ず来ると信じてた」そうだ。
お待たせしました。

山頂では本荘高校山岳部OBのN氏から、
チョコレートをいただきエネルギー補給。
ごちそうさまでした!
N氏はスキーは途中にデポして、アイゼンで登頂したそうだ。
本日は、稲倉岳にしてはたくさんの登山者が入山したものの、
この時間山頂の絶景はたった4人で独占だった。

まずは万歳!
さて、下山は大変だった。

ガリガリバーンの山頂直下は、もちろん滑降を楽しめるものではない。
スキーに自信のない私は、担いで下山を考え、
試しに雪面をキックしたが、氷の斜面に兼用靴はまったくステップが切れない。
「スキーの方が安全」と橋爪会長に言われ、
執念のボーゲンで何とか下りてきた。
新雪部分は、雪が重くスキーにブレーキがかかって
こちらも滑降は楽しめなかった。

途中、S藤さんと合流。
昼寝していたそうだ。確かに日差しが暖かく風もなく
のんびり昼寝もよさそうだ。
難関の七曲りを無事に下るとあとは
車まで、自動的にスキーが進んでくれる。まるで動く歩道状態。
16時ごろ車に到着。

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