2015年10月17日~18日 障子ケ岳へ避難小屋泊まりで単独山行【後編】

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障子ケ岳から粟畑を越え避難小屋まで、参考タイムは50分。
12時46分頃に山頂を出発したので、さくさく歩けば14時前には
ザックの重みから開放されることになる。
本日はもう、さほど難儀な登りもない。静かな朝日連峰の山歩きを
のんびり堪能しながら歩くとしよう。
振り返ると障子ケ岳の、また違う表情がある。
障子ケ岳から伸びる痩せ尾根を、
ゆるく100数十メートル標高を下げたところに、草紅葉に囲まれた障子池がある。
障子池は小さな池溏だった。
途中、私の気配に慌てた野生動物ががさがさと
脇の笹薮を逃げて行った。熊鈴も鳴らさず驚かせてしまったようだ。
障子池を過ぎ、1255mの小ピークを巻いて鞍部に下りれば
粟畑まで本日最後の登り。ゆるやかに180mほど登るだけだ。
途中、こんな場所もあるが。
ツルリンドウは赤い実を輝かせている。
本日の障子ケ岳を見納めにと振り返る。
粟畑の1397mピーク手前から、天狗角力取山へ伸びる稜線の脇に
本日のオアシス、天狗小屋が見えて来た。
しつこいようだが、もう一度、障子を見納め。
13時44分、粟畑。あとは下るだけだ。
すぐそこに見える避難小屋だが、いったん稜線を下って、
天狗角力取山に登り返す途中から、小屋へ下る道がある。
ムダに回り道させられる気分になるのは、疲れているせいだろう。
急な道を下ると、小屋に到着。
14時だ。他には誰もおらず、どうやら本日一番のり。
小屋の一階。とてもキレイ。
階段の途中に天狗さんがいらっしゃる。
2階。広いしキレイ。床に2本、煮炊き用のコンクリがある。
本日の陽気で2階はぽかぽかと暖かい。
テントは禁止。管理協力費は1500円。
これだけキレイに維持される小屋に、
感謝も込めて備え付けの箱にお金を入れる。
さっそく、本日のスペースを確保。
そのうち、さきほどの男女2人の登山者も到着する。
水場。小屋から本当にすぐのところにある。
さっそく水を汲み、ビールを冷やす。
あとは小屋前の芝生で足を伸ばす。
のんびりしていると、あとからご夫婦と、母娘連れも到着。
今回の登山計画中、マイナーな山の避難小屋でしかも管理人も下りたあとだから
ひょっとすれば、初の一人避難小屋体験かもとドキドキワクワクしていたが
どうやら、本日は、闇夜の物音にびくびくする経験はしないですみそうだ。
結局、6パーティー12人が広い小屋で一夜をくつろいだ。
時間もあるので、天狗角力取山に登る。
小屋からすぐだ。山頂には3人連れのパーティーがいて、
見渡す限りの展望を楽しんでいた。
山頂脇に、なんとマツムシソウ。
小屋に戻り、16時ぐらいからビールを開けた。
お気に入りのエビスシルク。良く冷えていてこの世のものと思えない美味しさ。
写真のカップの横のボトルは、山崎さん。PPボトルは優秀で
ニオイ移りもなく、山崎さんは山崎さんのままでいてくれた。
本日は荷物を軽くしようと、夜のメニューは
 ●レトルトハヤシライス
 ●アルファー米
 ●みかん
 ●乾物のつまみとチーズ
以上である。が、同宿の方々から焼肉やら枝豆やら
オリジナル芋煮やら分けてもらい、お腹いっぱいに。
さらに、私のアルファー米は、おいしい炒飯にしてもらった。
ストイックな山旅が思いがけない贅沢な晩ごは
んとなり、皆様に感謝。
夜、外に出ると満天の星空がぐるりと我々を取り囲む。
冷え込まず風もない。山の端には三日月が沈もうとしている。
麓の夜景が遠くにきらめく。みんなでしばし、夜空を見上げて過ごした。
朝。5時に目を覚ます。というよりシュラフが暑くてあまりよく眠れなかった。
手早く荷物をザックにまとめて小屋の外に出る。
夜明けが始まろうとしていた。
冷え込まない朝で、のんびりと湯を沸かして日の出を待つ。
ガスが容赦なく山肌を走りはじめ太陽を隠す。その切れ間切れ間に
丸い太陽が満月のように昇ってくるのが見えた。
朝の山が見たくて、誰よりも早く小屋を出発する。
粟畑へ登り返す途中、障子ケ岳が朝日に染まるのが見えた。
振り返ると、天狗小屋と天狗角力取山のなだらかな稜線。
奥には朝日連峰がどこまでも、峰を連ねる。
粟畑から少し障子方面へ引き返して、今一度障子ケ岳の姿を眺めた。
昼の日差しでは生まれない深い陰影が、凛とした姿をいっそう
魅力的に引き締める。
7時、下山開始。こちらのコースは石畳が敷かれ
昨日のコースとは全く違う雰囲気だ。
が、この石段が斜面にさしかかると結構、滑る。
石段を慎重に下り切って振り返ると、雨量観測の小屋があった。
この先は石畳はないので、ほっとする。
昨日のコースはほとんどが、痩せ尾根の急ではあるが
明るい開放感ある登山道だった。一方、
こちらのコースは、竜ケ岳の尾根に上がるまでは広い尾根の森を行く。
まだ日が差し込まない森では、さすがに熊鈴を取出した。
竜ケ池付近の徒渉点。ここを2mほど遡行して対岸に渡るのだが
登山道が分かりにくく、気付きにくい。
踏み後があるように見えた笹薮に迷い込み引き返して、この道に気付いた。
リュウキンカが一輪。
8時56分、猟師の水場。水量は少ない。むしろ
この前後の沢の方が水量があった。
しばし、竜ケ岳の北側の山腹を巻いて行く。
昨日歩いたルートが梢の向こうに見える。
今度こそ、障子ケ岳の見納めだ。
地形図では、竜ケ岳の山腹を巻いて、1100mあたりからその
尾根に出る登山道になっているが、実際は、もっと下の
1000mあたりから尾根に出る。
地形図を見て、もう登りはないなと思っていたら
実際の登山道と違う道となっていたので、少し戸惑う。
尾根に出ると、わざわざ登山道を示すこんな看板があったので、
もしかすれば以前は地形図通り、尾根上に登山道があったのかもしれない。
この先は明るい尾根道をひたすら下る。
クリタケが並んでいた。
沢の音が近づき、傾斜が緩むと間もなくバカ尾根と呼ばれる
ほぼ平坦な道となる。
森はカラマツがまじり、登山道はカラマツの黄色い落葉でふかふかだ。
9時12分。駐車場。カギを入れっぱなしのインプレッサは
無事、大人しく待っていてくれた。ほっとした。
名残惜しいが、温泉で手足を伸ばしたい気持ちも強く
朝7時から開いている湯ったり館へ。日帰り温泉300円。
さっぱりしたあとは、帰りの道沿いにあった渓声庵で
このあたりの名物「月山そば」を。メニューはこれしかないようだ。
天然きのこたっぷりの、醤油仕立ての鍋をつゆにして食べるつけ蕎麦だ。
下山後のカラダにしみじみと美味しかった。
蕎麦のあとはやたら甘いものが欲しくなる。
寒河江ダムのほとりで山葡萄ソフトを。
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