こんどの山行の下見にと、神室山の役内口へ。
下見というかホンネは、天気もいいので
爽快な尾根歩きがしたかったのだ。
ところが、登山口までの林道歩きが
思いの外、難儀で難儀で行きで1時間半も
かかってしまい、結局到達できたのは
パノラマコースの第一ピークまで。
ほんとうに、下見だけの山行になってしまったが
まあ、誰もいないコースをのんびり登れたので
それなりに満足である。
ーーーーぐだぐだのコースタイムーーーーーーー
7:30 林道入口
9:00 役内口
10:30 いっぷく平
11:25 P831
12:40 第一ピーク 1040m
14:30 登山口
15:30 林道始点
神室山は神室連峰の主峰で標高1365m。
秋田からは役内口からふたつのコースがある。
沢沿いを行く西ノ又コースと
尾根道を行くパノラマコース。
きょうはパノラマコースの残雪期の様子を
昼ぐらいをリミットに歩いてみる。
登山口までのアプローチは
雪がなければ林道を行くのだが、
冬季は除雪されていない。
途中までならもう通れるかなと
淡い期待があったのだが、
林業の作業道があるだけで
クルマを置けるスペースはなかった。
なので、林道の始点でクルマを停めることに。
近所の人に許可を取りたく、
朝7時なので、家の人が起きていそうな
お宅に断りを。快く了解をいただけたので
安心して出発する。
林道をてくてくと。
1時間ぐらいで登山口かなと考えたが、
途中でワカンを履いたり、ずぼっとハマったりで
行きで1時間半かかることに。
20分ほどで神室山方面への大鳥居に到着。
この先はワカンを装着。
道路の水たまりは凍っていたが
雪は締まっていなくて腐れぎみ。
雪はほぼ繋がって、9時登山口到着。
いやー長かった!心折れそうに。
来る予定のあるひとはズボる雪と
遠い道のりに覚悟が必要だ。
夏道はほとんど雪の下。
沢を渡渉するから、雪の季節なら
沢の手前から尾根に取り付く方がいい。
取り付きからいきなり急登だ。
200メートルほどこんな調子で登り、
ややゆるくなって、しばらく登れば
標高750mあたりで前神室山の主稜線にあがる。
雪は急登の途中でまだらになり、ワカンを脱いだ。
イワウチワはまだ早いようでまだ蕾ばかり。
杉林の中を歩いているあいだは景色も単調で、
斜度もきつく、秋田弁で言うところの
「じゅんぼが」してきたが
やがて杉林を抜けると空も明るくなり
気持ちも前向きに。
稜線上の雪庇。
先週、里でもまさかの4月の降雪があったが
山もだいぶ降ったようでその雪が
腐れ気味でとっても歩きにくい。
ねこモフヤナギ。
こんな痩せた尾根にも、立派なブナの木が
そびえている。
ブナの新芽はまだ赤茶のサヤの中。
10:30、いっぷく平。ここで標高700m。
急登もひと段落してしばらく平坦な尾根となる。
とはいえ、木の根に雪が薄く積もっていて
不用意に足をおけば滑って、とても歩きにくい。
コゲラの襲撃跡か。
前神室山の主稜線が見えてきた。
主稜線ではマンサクが咲いていた。
ようやく、春。
主稜線からは雪がまだふんだんに。
腐れ雪ではあるが、足の沈み込みが一定なので
ツボ足でもあまり苦にならなかった。
それなりに標高もあがってきて
展望も楽しくなってくる。
見えるはいつかは歩きたい高松~虎毛の縦走路。
長いし結構なアップダウン。
ひとまず831ピークをめざそう。
さすがにあんな長いアプローチでは
入山者はおらず、かろうじて昨日かおとといの
ワカントレースがあっただけ。
そしてこの先は、うさぎのトレースがあるばかり。
11:25、P831。
気持ち良さそうなピークだが、
雪庇の状態がよくわからないので
木のあたりまで行って、展望を楽しむ。
今日のタイムリミットは12時まで。
まだ30分あるのでせめてキリのいい1000mまで
行くことにした。
雪庇のウネリが迫力。
なるべく樹林側を登っていく。
雪はときどきズボッとなるが
真っ白な尾根を青空に向かって登るのは
とても気持ちがいい。
ずぼっ。
リミットの12時だが、
なんだか半端な標高と場所。
昼ごはんタイムを削ってもう少し行くか。
伸びるトレースはうさぎのもの。
ブナの幹にはあちこちにクマの爪痕がある。
ときおりカモシカのトレースも交差する。
今日の目当ては、鳥海山の展望。
だが、思いのほか雲が多く裾野だけチラ見。
手前は水晶森だと思う。あの稜線からも
前神室山を経て神室山に繋がる登山道がある。
標高1000mを過ぎ、
こんどこそあのピークで終わりにしよう。
12:40、第一ピーク到着。
この先、第二、第三と小ピークがあるが
きょうはここまで。
第二ピーク方向。
雪庇崩壊の造形が迫力~。
奥には神室山の前衛峰かな。別世界のように真っ白。
さて、行動食で一休みしたら帰るとするか。
一人歩きは好きなのだが、
登りモードは楽しく前向きなのに、
一転して下山モードになったとたん、
なぜかわたしは不安になるのだ。
ふしぎ。
枯れ木に一直線に並ぶ、コゲラの類
捕食跡。
下山は滑るので気を遣う。
むかし、この下山で転んで膝を捻挫し
完治するまで1年以上かかったっけ。
念の為ロープを持ってきていたがまあ大丈夫だった。
先週の真昼岳の大浅沢新道にくらべたら。。。
イワウチワ。この1週間で咲き始めそう。
14時30分、林道に到着。
林道歩きが長くてつらい。
振り返ると、今日の到達点が見える。
あれくらいしか登れなかったのか~。
山歩きよりも林道歩きが歩きにくく
ほんとうに「じゅんぼが」した。
15:30、クルマに到着。
神室連峰がきれいに見えていた。
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