タケノコ(ネマガリタケ/チシマザサ)

東北でタケノコと言えばこのチシマザサのことで、ネマガリタケとも呼ばれる。季節は5月〜6月。登山道脇の背丈ほどもあるチシマザサの根元に、親指ほどのタケノコが見つかる。一つあればその周辺に数本出ているので、しっかりと目をこらして探す。

採り方は、なるべく落ち葉に埋もれた根元まで指を入れてぐっと折る。タケノコは 採った先から徐々に硬くなっていくので、なるべく深いところで採るのが良い。

毎年、タケノコ採り遭難が起こる。ついつい夢中になって薮の中に入っていくと、登山道から10mほど進んだだけでも、方向が分からなくなるからコワイ。またタケノコは熊にとっても貴重な食糧。鉢合わせなどないよう、熊鈴や、蚊取り線香のニオイなどで不幸な遭遇を避ける。

食べ方

タケノコは採った瞬間からどんどん鮮度がおちて 下の節から硬くなり、やがてえぐみが出てくる。 なので、帰ったらすぐに皮を剥いて 料理してしまうか、すぐに食べなければ下茹でする。
剥き終わったら、タケノコの下の部分は節の辺りが硬くなっている。 しかし、全部捨てるのはモッタイナイ。 写真のように、包丁がすっと入る部分は輪切りにして 料理に使う。
5ミリ間隔で輪切りにしていくと包丁が入らなくなる硬い部分にあたる。 そうしたら、その部分は切り捨てる。
これを繰り返す。そのうち、節にあたっても柔らかいようであれば そこから上は全部、柔らかいので輪切り終了。
すぐに料理しないならば、茹でて水にひたして冷蔵庫で保存。こまめに水を換えれば3日ぐらい持つ。 次の日に味噌汁やお吸い物に使うなら、私は茹で汁ごと保管する。だしが勿体ないので。

いちばん美味しいのは、採れたて。山のランチでラーメンを作るならば、 その湯でタケノコを茹でれば、ぷりっぷりの食感が楽しめる。

簡単に食べられる料理は、皮ごとグリルで表面が焦げるまで焼く方法。 アツアツをヤケドに注意しながら皮を剥いて、塩やマヨネーズを付けて食べる。山でなら、バーナーで直火焼きが良い。

私のおすすめはコレ。豚バラ肉巻き。
材料は
□剥きたてのタケノコ
□豚バラ肉
□塩こしょう
□濃縮タイプ麺つゆ大さじ3(または醤油、酒、みりん各大さじ1)。
豚バラ肉は半分に切って、軽く塩こしょうをし、タケノコにクルクルと巻き付ける。 油を熱したフライパンで、豚肉の巻き終わりを下にして軽く焦げ目が付く程度に焼き、 ひっくりかえしてまんべんなく焼く。
焼けたら、めんつゆを回しかけて火を弱め、汁にとろみが付くくらいまで 加熱して出来上がり。
豚肉の甘みとタケノコの旨味。そしてぷりっとした食感が堪らない!

こちらはフシの部分を輪切りにしたタケノコの卵とじ。
材料2人分ぐらい
□輪切りにして茹でたタケノコ
□タケノコのゆで汁 少々
□鶏肉 □シイタケ 1〜2個
□卵 2〜3個
□ネギなど適当に
作り方は、鶏肉、椎茸やネギなどの具をフライパンで焼いたら、茹でてあるタケノコを 加えて軽く炒める。
割りほぐした卵に、タケノコのゆで汁と麺つゆの素を少々入れて混ぜ合わせ、 さきほどのフライパンに流し込んで、具を絡める。
火を止めて、蓋をして蒸らし、卵が半熟に固まったら出来上がり。

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