名残ガ原から栗駒山

栗駒国定公園の東側にあり、栗駒火山群の主峰。山麓には温泉が湧き、高層湿原をめぐる散策路なども整備され、登山者以外にも人気のスポット。

◇須川コースから栗駒山往復コース

登山道から昭和湖付近を見下ろす

注意)2019年、昭和湖付近において硫化水素ガスが基準値を超えたため登山コースが一部立ち入り禁止となっております。迂回コースを取ることとなりますのでご了承ください。

須川温泉を起点とし、湯煙をぬけて広々とした湿原の名残ケ原に出る。
木道が終わると、道は登山道らしくなる。産沼コースとの分岐を過ぎて小沢を渡渉して間も無く、登山道脇には硫化水素のにおいを放ちながら地獄谷が現れ、やがて白濁した昭和湖のほとりに至る。

昭和湖付近は休憩に手頃で、トイレも設置されているが硫化水素ガス量が基準値を超えると規制により迂回することになる。

昭和湖をすぎると登山道は勾配を増し、樹林帯をもくもくと登っていく、樹木が低くなってくれば、主稜線に出る。湯浜コースと秣岳縦走コースと合流する須川分岐だ。

栗駒山の山頂へは分岐を左に主稜線を辿る。この稜線上は秋には一面の紅葉が見事である。また、天気に恵まれれば南には太平洋、西には鳥海山の端正な三角形を展望することができ、見晴らしの良い場所である。

山頂は一等三角点があり、360度の展望が待っている。

往路か下山で産沼コースを使えば、より味わい深い山行となるだろう。

◇秣岳・栗駒山縦走コース

縦走路からの展望

栗駒山の西に位置する秣岳は標高1424m。登山客で賑わう栗駒山登山口とは打って変わって、静かなブナの森を行く。

秣岳の山頂には三等三角点があり、展望が良い。眼下には須川湖が見える。

秣岳から先は広い草原の尾根を緩やかにアップダウンを繰り返しながら、木道を辿る。天馬尾根コースとも呼ばれるこのルートは、白金湿原など見所も。湿原は一度壊されると回復に長い年月がかかるので、木道を踏み外さないように注意する。

ゆるやかな稜線歩きののち、樹林帯の急登となって御駒岳への登りがはじまる。登り切ればここまでの縦走路がのびやかに西に広がり圧巻だ。さらに進めば龍泉ケ原の湿原と池塘がはるか眼下に美しい。

灌木の間の登山道を下っていけば、須川分岐に至る。この先は須川コースと合流し山頂へ至る。