焼山は八幡平の西側の1366mの火山。
今日は湯ノ沢を使って、初登頂を目指した。
8時。曽利ノ滝の駐車場から出発。
なんと。本日はこの橋から急斜面を薮漕ぎして入渓する。
沢、とにかく遥か眼下なんですが!!
橋の真下にきれいな小滝があり、この滝の上に降り立つ。
まずは湯ノ沢を目指して、中ノ沢から遡行スタート。
この近くには曽利ノ滝があるが今日はパス。
久々の沢歩きで緊張しているものの
すぐに現れる小滝に心が弾む。こちらは左側を通過。
8時25分、大きな堰堤が現れてこれを右へ巻く。
やっと堰堤の上に上がると、その向こうは砂礫に澄んだ水が
浅く溜まっていて、ここを突っ切ってその奥の沢へ入る。
堰堤から間もなく沢らしいゴーロ歩きとなり
右手に現れた大きくきれいな滝に見とれながら進む。
この沢は源頭部分は温泉。沢水は酸性のため飲めないものの
おかげで、アブも蚊もまったくいない。
溶岩でできたユニークな造形も見所のひとつ。
8時45分。こちらの小滝は左側を通過。
酸性の水のせいか、釜の水はとても澄んでいる。
両岸が高くそびえてそそり立つ奥にまた滝。
ぐるりと岸壁に取り囲まれて迫力があったが、
写真では捉えきれないのが残念。
8時48分。また5mほどの滝。
ん? よく見ると一部変色があるが・・・。
なんと! 温泉が吹き出していた!
しかもいい湯加減。
温泉にまったり感があったこの滝は、中腹までよじ上ったが
その上部は岩はつるつるで手がかりがない2mの壁。
ひっかかっていた流木に支点を取って、
テープとシュリンゲでアブミを作って強引に突破。
初体験で怖いやら楽しいやら。
温泉の滝からすぐにまた滝。こちらは階段を登る。
階段の滝を登ってまたすぐにひねり滝。
手前にまた温泉がわいていて赤く変色している。
溶岩でできた板状の石は、鉄板焼きにちょうどいい感じ。
9時2分。ホールドもスタンスも申し分なく登りやすい滝。
9時6分、美しい釜とその奥に2段の滝。
ため息もの。
しかもこの2段の滝、一段目を登るとこんなに
かっこいい滝だ。
ウメバチソウが岸壁に群生していた。リンドウの青と仲良く。
9時16分、釜の縁の右側をへつってプチ滝を超えると、
温泉の滝出現。あの赤い岩を流れている。
その横の普通の小滝を進んでゆく。
9時20分、2mほどの大きな岩が沢を塞ぐように鎮座。
岩の下は深そうな釜。
釜に落ちたくなく、向かって左側の岩壁をトラバース。
T中師匠は途中から、あの大岩に飛び移ったが、私は移れず。
怖くて知らず知らず体が岩壁にくっついてしまい、
スタンスが探せずフリーズ。
下からT中さんにスタンスを導いてもらい、ようやく突破できた。
あまりに悩まされたので「イジワル岩」と命名する。
ハラハラの大岩の滝を越えると、安らぎの沢が続く。
緊張と癒しが交互に現れてバランスが良い。
と、まったりと歩いていると間もなく、
「お〜!」出た出た。20m級の大滝出現。9時40分。
上部はカブっていて直登は明らかにムリ。
中程までシャワークライミングを楽しんで、
そこから先は右側のルンゼに入って滝を巻く。
大滝のあとは溶岩で出来たすべすべの沢床に
癒されながら進む。
10時。
左側からコケ滝が流れ落ちていて、これなら飲めそう。
きーんと冷えていてとても美味しい滝だ。
「おいしい滝」と命名。
「おいしい滝」の全景。結構、大きいのだ。
さて、おいしい滝で咽をうるおしてすぐ、10時3分には
幅広い滝が出現。
幅広の滝は左側を少しだけシャワークライミング。
階段状の岩で余裕のクライミング。
その上部からはしばし、こんなナメ床。
10時18分。しばしゴーロを歩いていく。
沢水は少しぬるくなってきて、温泉が近い予感。
沢床も赤く変色した部分が所々に出てきた。
もう滝はないかなと思っていたら
10時26分、10mほどの滝。滝の後ろに広い空間があるのと、
手前の大岩で半分2段になっているのが面白い。
1段目まで登って、上部は右の岩を巻いた。
10時50分。沢床が温泉水で全体に白っぽくなっている。
水はなめると、酸性であることが分かる。
沢床の変化を確認してまもなく、ゴロゴロの大岩を越えると
名前のないピークが見えてきた。
焼山はあのピークの奥だ。
11時、沢の水はもはや温泉。まだ温めだが
歩くほどに湯加減がよくなっていく。
打ち身、切り傷にいい感じ。
もう何だか、山頂などどうでも良くなりそう。。。