天気も悪いしタケノコと避難小屋がある山へ行こう、
というワケで、鷹巣の最高峰「竜ケ森」へ初山行。
標高1049.8mで、森吉山とはお向かいさん。
かつては雨乞いの祈祷がされた山なんだそうです。
梅雨にはぴったり。
東ノ又沢のコースを往路に取る。
駐車場から小川を飛び越えると最初から
やや急な登りが続く。
けれど尾根のコースのため明るくて気持ちがいい登山道。
しかも両脇にはタケノコ。
下ばかり見て歩くものだから
すっかりブナを忘れてしまってた!
天気予報士の立場がないくらい、晴れた空にきれいな緑。
931m地点。
ビンテージ物の標識にこれでもか、と熊の自己主張。
同行のT中さんが耳を澄ましているので何かと思ったら、
「クマ」とにこやかに教えてくれた。
ササの生い茂る山の中、時々小枝を踏む小さな音だけ立てながら
30mほどの間合いを取って
しばらく熊さんがお伴してくれたらしい・・・。
ユキザサよりやや大きい「ヒロハユキザサ」。
これでも花なんだって。
で、その隣に「ユキザサ」。
実もこちらの方が赤が濃くて派手なんだそうです。
地味な花第二弾!
オクエゾサイシン。二枚の大きな葉っぱの足下で
地面すれすれで地味〜に、地味〜に咲いてる。
あ!! 初めて見る奇怪な花に、
先を歩いてたT中さんを呼び止める。
良く見てと言われ、よくよく見たら
こういうコトでした。
本当はこう咲きたいらしい。
落ち葉の呪いを解いてあげました。
10時30分、到着です。
山頂は刈り払いされていて広めの空間。
森吉山もよく見えます。
立派な展望台があって景色を眺めていると
ポツポツと雨が落ちて来た。
それじゃ、避難小屋でランチタイムにしましょうか。
メインはこれ!実は初めてのタケノコ採り。
タケノコ入り豚汁の支度をしようとして、
ふと恐ろしいことに気がついた私。
「味噌、忘れた!」さあ、どうする?! 我々?
本日、最大のピンチ!
こうなったら
これ以上になく美味しいの作ってみせる!
逆境に燃えるタチのばりこは宣言しました。
調味用に背負って来た日本酒、そしてT中さんがいればきっと・・・
「塩ならあるよ」
ほらね。我らがドラえもん。
・・・「御清めの塩」って書いてあるけど。。。
ランチ中に降ってた雨は止み、小屋を出る頃には
もはや夏空ですがな。
天気もいいし、小繋森へ縦走スタート!
クマの落とし物を跨いで、往路を分岐でそれると緩やかな下り。
写真は東ノ又沢コースの途中から見た縦走路方面。
小繋森方面の道は、往路とは打って変わって
刈り払いもあまりされておらずワイルド。
登山口への分岐で「小繋森まで2キロ」看板を過ぎると、
登山道は不明瞭で、もはや薮こぎ。
当然タケノコの宝庫だけど採ってる余裕なし。
「戻るか〜」500mほど進んでドラえもん隊長の判断。
「戻るか〜」の理由を地形図で教えてもらう。
今の所下りだけど最後の登りは、やや急。
そこをこの薮と格闘して登ったところで、ピークは見晴らしが
いいわけでもなし。
つまんないでしょ。はい。
帰りの登山道はかなり急。
せっせせっせと下っていく。
途中で右手に竜ケ森山頂があんな遠くに。
空は今朝の天気予報を思いっきり裏切って
爽やかに晴れていた。
山頂の雨は、あれは「雨乞いの山」の粋な計らいかも。
ちなみに今回登場の花はT中さんの
「森吉山の花図鑑」にちゃんと掲載されてます。
※地形図の浦ノ又沢は東ノ又沢の間違い、だそうです。