木曜日、平日の鳥海山を満喫し下山後
祓川ヒュッテに立ち寄ったりして
ゆっくりと過ごした。
ヒュッテに入るのは数年ぶり。
下山届を出すついでに中へ。
居合わせた登山者と
管理人さんとで山の話でくつろぐ。
そしてヒュッテの管理人さんから
こんな資料をおみやげをもらった。
鳥海山の紹介で、「水」からたどる、
鳥海山の魅力が語られていて、
短い文章ながらも、鳥海山への愛が
そこにはあふれていた。
巻末には、ヒュッテでも話題になった
ギフチョウの記事が。
ギフチョウは、日本固有のチョウで
氷河期の生きた化石とも言われる。
都道府県によっては天然記念物にもなっている。
そしてここ鳥海山が
ギフチョウの北限生息地なのだ。
昆虫にはあまり興味がなかったが
登山ガイドの試験勉強で出てくるので
名前を覚えたチョウである。
名前を覚えると、縁がうまれるのか
この日の鳥海山で
アオスジアゲハと、アサギマダラを
見かけた。残念ながら
ギフチョウにはまだ出会ったことがない。
そして問題となっているのが
ギフチョウの乱獲による個体数の減少。
秋田県は他の県に比べると
いろいろ遅れをとる県として
知られるが、こと自然環境保護については
これだけ自然に恵まれながら
いつも後手後手になっている。
北限のギフチョウとして
鳥海山麓で乱獲が繰り返されているのだそうだ。
もとは里山に生息するチョウなのだが
里山が荒廃し
繁殖場所を失ったギフチョウは
ここ鳥海山麓に逃れてきているらしい。
それを狙って、業者か個人かしらないが
大量に捕獲していくのだという。
北限、ということでさらに
付加価値がつくようである。
山形県では保護条例があり
捕獲が禁止されているのだが
秋田県は「捕獲天国」と言われているらしい。
鳥海山のガイドらが中心となり
規制を県や市に訴えてようやく
捕獲用のシートなどの設置については
罰則が課せられる法律の適用までには
至ったものの、
2016年現在のこの記事によると
捕獲そのものの規制については
「相応の調査や手続きが必要。
可能なところから保護策を講じていきたい」
なんですと。
いつになるのやら。
というか、何かできないものかと
とりあえず、ブログ発信。
そしてもう一冊。
祓川ヒュッテ管理人の方が
海外の山で体験した九死に一生スペシャルで、
いやーびっくりした。
おもしろおかしく書いているが
かなり危険な状態にただただ
驚く。
標高3800mのベースキャンプで
武装組織に取り囲まれ、
たまたま平和ボケした日本人ならではの
銃口に囲まれた光景への
鈍感さが相手には「勇敢な日本人」
として写り、身ひとつで解放され
その後も大変な目にあいながら
逃げ果せた記録だった。
武装組織は命を奪うかわりに
クルド民族の、不当な扱いを受けている
現状を日本国民に理解してもらいたい、
ことを条件に解放したのだそうだ。
この冊子をいただいた以上
クルド民族について勉強しようと
思った次第。
祓川ヒュッテのバッジがあるようなので
管理人さんに見せてもらう。
一個300円。
車に戻って財布と、
じぶんの著作本を持って戻る。
本は、図々しくも
ヒュッテの休憩コーナーに寄贈したく。
管理人さん、快諾してくれた。
おこがましくも
かつてのヒュッテ管理人の佐藤康氏や
藤原優太郎氏の本と一緒に
ばりこ本も並ばせてもらうことになった。
ばりこさん、お久ぶりです。
すっかり仙台市民に成ったようですが、登る山は相変わらず秋田の山ですね。
ギフチョウの件、山の会でも話題に成りました。
何故秋田はこうも規制が緩いのでしょうか。
秋田側はモービルも我が物顔で走り回っているし、ギフチョウも規制を知っているのにネットに載せている輩もいます。
その人にはメールで二度と秋田くんだり(ブログにそう書いていた)まで来るな!、と書いてやりました。
自分も桑の木台で見つけた幼虫をギフチョウとは知らずヤマレコに上げてしまい、後で消しておきました。
早く鳥海山もモービルも居ない、ギフチョウが飛び回る楽園に成るといいですね。
デンキさん、こんばんは!
ギフチョウの問題、この日初めて知って
もどかしい思いでいっぱいです。
こういう輩は、環境ももれなく破壊しますし。
注意喚起の意識を高めたいですね。
保護活動支援に参加表明する人には
腕章配るとか。
鳥海山で湿原荒らししている
団体登山者にその昔、注意したら
おばさん連中に小馬鹿にされて
写メまで撮られたわたしとしては
何かしないと気が済まないです。
保護を叫ぶ人が小馬鹿にされるって
おかしいですよ。