2022年9月30日・10月1日白馬岳一泊山行−1日目

2022年9月30日・10月1日白馬岳一泊山行−1日目

最近、有給が取りやすくなった。
ずっと完全完璧週休二日を20年ぐらい
やってきたが、最近、
有給を取りやすくなり、
祝日や盆正月も休みが取りやすくなった。

なので、なかなか行けなかった遠征登山へ
これからバンバン行こうと思う。

その第一弾がとりあえず白馬岳。
北アルプス界隈は10年以上も前の5月に
奥穂へ行ったっきり。

ということで、2ヶ月近く前から
山小屋予約入れ、有給届を出し
前日、午後から仕事休んで車で長野へ。

20時30分ごろに八方着。ここで
車中泊だ。
無料駐車場の敷地内に温泉もあるしと
期待してたら21時で終了なので
もう受付終了したのだとのこと。

明日は山に入るので
さすがに今日、風呂に入っておきたい。
聞けばここから10分もかからない所に
十郎の湯があって、そこならまだ
やっているとのこと。

かくして、風呂もすませ
駐車場向かいのコンビニで晩御飯と
ビールを買って明日に向けて
ひとり前夜祭。

駐車場には何台か車中泊がいて
みな早々に寝たようす。
思いのほか静かで居心地のいい
車中泊でぐっすりと眠れた。

駐車場のすぐ向かいが
八方バスターミナル。
今回のコースは、猿倉から
大雪渓を通って白馬山荘へ。

バスは6時発。チケットは当日購入できる。
猿倉まで950円なり。

バスターミナルからの絶景。
土地勘ないのでどれがどの山か
さっぱりだったが、
ここの住民たちはみな
こんな絶景のなかで生活しているのかと
とても驚いた。

6:22 猿倉荘着。
ここでトイレをすませ、身支度完了。
もはや花も雪渓もないせいか
思ったよりは混雑していない。
以前、奥穂のときはGWの上高地だったからか
フェスでもあるのかというほど
登山者がいて驚いたものだった。

おお、テンションあがる看板だ。
なんだかもったいなくて
なかなか出発できない。

今日の標高累積ざっくりと
1,700m。
実のところ、1日でこの標高、
登ったことがない。
どきどきである。

山登りも長く続けているし
登山ガイドまでやってはいるが
なにせ、完全完璧週休二日を20年以上の身、
連続して2日の休みが最長だったので
秋田県外の山をまったく知らない。

長野だしなにか見知らぬ植物が
あるかと脇を見れば
ツクバネソウなどなど
見知った輩ばかりで拍子抜けした。
日本だものな。

大雪渓の消えればこのコースは
人気がないのか、そのせいで
誘う仲間がいないのか
登山者たちは単独がほとんどだ。

しばらく林道っぽい広い道をいき、
何度か渡渉して、珍しいものが
落ちてないかキョロキョロしながら
ふと顔を上げれば、岩の山。
まさしくここは北アルプスなのだった。

7:38 おつかれさん!大雪渓へ。
ここでトイレ。
そして暑い。もう山の中は寒いと
聞いたので、ウールの中厚手を
着て腹巻きまで巻いてきたが
暑い。
トイレで薄いものに着替えた。

さて、夏ならばここでアイゼンなり
チェーンスパイクなりを装着するのだろうが
雪渓はもう小さくなって
登山者たちは秋道を。

数少ないこの季節の花。
アザミは種類が多い。
初めて見るアザミだったので
名前はしらない。

それにしても
標高が高いせいか、荷物のせいか
とてもしんどい。体が重い。
足元はガレていて
ずるずる滑りやすいし。

そして岩も滑りやすい岩質だ。
雨の日は通りたくないなあ。

おお、大雪渓歩けるのか。
チェーンスパイクを装着している人も
いたが、登る分にはツボ足で行ける。
そして、ここは落石の多いところ。
ヘルメットは必携で。

大雪渓は一瞬で終わり、ふたたび秋道を。
白馬は水に困らないと聞いたが
たしかに、そこらで沢水がとれる。

もう鳥海山の標高を越えた。
それでもじゃんじゃん水がある。

それにしても体が重い。
年のせいか、標高のせいか、
体調のせいか。
昨日の夜、もっと食べればよかったのか。

そう考えてはっとした。
昼ごはん、用意するの忘れたわ。
明日の昼ごはんもないわ。
遠征ということにぽーっと
浮かれてしまってたわ。

そう考えると余計腹が減る。
ザックをさぐると、
フランスパンが一本あった。
そうだった。
無性に食べたくなって一昨日、
フランスパン一本、買ったのだ。

そして荷造りしてたら
ちょうどフランスパンがするっと
入る隙間があったんで
ザックにつっこんどいたんだった。

フランスパン。
昼飯を忘れることを
予感したかのような
前日の気まぐれの行為に救われた。

フランスパンをかじりながら
標高を上げていく。
体はいよいよ重く、これはきっと
酸素が薄いからだ。きっとそうだ。

なんかとてつもない岩があるが
特に名所めいたプレートもなかった。
岩室ってやつ?

とんがっている頂をみれば
とりあえず「槍」かと思ってしまう。
あれは杓子岳。
白馬三山のひとつだ。
名前からは想像できなかったかっこよさだ。

紅葉を期待したが
そもそも森林限界など
とっくに過ぎているんだった。

11:34、避難小屋。
本当に緊急時用。座るスペースしかない。

王蟲がおる。
なんか、名前とかないのかと
うろうろしたがプレートはなかった。

アルプスっぽい景観。
来た甲斐あった。
なんといっても、景色丸見えの
よいお天気。

村営の頂上小屋が見えてきた。
そして体が重い。酸素が薄いんだきっと。

頂上小屋の手前にある
かわいい絵地図。

今宵の宿は
白馬山荘。まだ少し先である。
けれどゴールが見えてくると
ほっとする。

13:20、山荘到着!
やった。人生初の1日標高累積1600m。

こちらが有名なスカイプラザ。
この向かいで宿泊手続きをする。

振り返ると、村営頂上小屋。
あちらはテント場もある。
テント泊も考えたが、きょうのバテっぷりを
思えば、やらなくてよかった。

部屋は相部屋。4人だった。
コロナで、ぎゅうぎゅう詰めなどはなく
布団一枚、余裕で占拠できた。

スカイプラザでコーヒーを。
ビールと思っていたが
これから山頂に行くのでやめといた。

コーヒー、めちゃ美味しかった!

さて、することもないので
山頂へいっとくか。
山荘の裏からすぐである。
しかし、やっぱり体が重い。
このくらいの斜度、
走っても行けそうなのだが
とてつもなく、体が重いのだ。

東側にガスがあり
ブロッケンが見られた。
久々に神々しいじぶん。

山頂の様子。

15:00。記念写真。2932.3m。
わたしの人生2番目の標高だ。

それにしてもアルプス!
でかいぞ。

アルプス感すごいぞ。
スケールちがうぞ。
そして岩岩しているぞ。

それにしてもこんな酸素の薄い山、
ここが地元の山という人たち、
すごすぎる。
わたしはとてもガイドできないわ。

山頂でだらだらすごして
そろそろ晩御飯なので帰る。
5時の晩御飯。ハンバーグ美味かった。
ご飯はおかわりオッケー。

ご飯を終えて、日の入り見物へ。
800円の缶ビールを買う。

真っ赤。
山荘の後ろにある白馬岳も真っ赤。

じゅっ。

天気に恵まれた1日が終わる。
雲海の向こうに
剣がかっこいい。

剣とその上には月。
乾杯!

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