2024年3月9日軍沢岳周回ルートガイドレポ

2024年3月9日軍沢岳周回ルートガイドレポ

軍沢岳と書いて

いくさざわだけ、と読む。

標高1193m。

秋田県と山形県の県境稜線にあり、

その稜線を西に辿れば神室連峰がある。

 

登山道はないので

積雪期がこの山の登山シーズン。

ばりこの登山ガイドツアーでも

雪が締まる3月を狙って毎年ツアーを

組んでいる一座だ。

 

この山の魅力はなんといっても

神室連峰の大パノラマ。

そして周回ルートにすることで

伸びやかな尾根と

ダイナミックな雪庇が見られること。

 

本日はそのガイドレポと

2024年残雪期のルートレポをご紹介。

ログ詳細はこちらYAMAPでどうぞ。

 

軍沢岳登山口と駐車スペース

軍沢岳への最短ルートは

鬼首道路(国道108)の

カモシカ橋のたもとから山頂へ

伸びる尾根である。

 

この取り付きへは

公共の交通機関はないので

車を使うほかない。

 

車はカモシカ橋の直近に

広めの駐車スペースがあるので

そこを使わせてもらう。

 

この駐車スペースから

南へ約500mほど、途中で

カモシカ橋を渡り切ったところが

入山ポイントになる。

 

この入山ポイント、注意点をあげるなら

雪が少なすぎると、

鳥獣よけの柵を越えられないことだ。

親切な人(?)の計らいか、

カモシカ橋の看板付近に

ザイルがかけられてあることもあり

もし越えられない場合は

それを使うか、あらかじめ

シュリンゲなど用意していくのが安心。

 

今年は小雪で柵越えを心配したが

例年通りの積雪量があった。

ザイルを出すことなく入山。

 

軍沢岳の肩までの尾根レポ

取り付きから肩まで、

600mほどの標高差を詰めていく。

標高750mから850m付近が

このルート一番の急登だ。

そして地形図で見るよりもやせ尾根である。

 

雪が固くしまっているならば

750m付近からアイゼンに履き替え

ストックはシングルにまたは

ピッケルに持ち変えるのがおすすめ。

 

本日は新雪が膝下程度まであったので

スノーシューのまま登る。

吹き溜まりでしかも

雪は踏み込んでもさらさらとして

ステップが切れない。

 

ラッセルを交代しながらじわじわと

標高を上げていく。

 

標高900mに差し掛かると

ブナの美しい森の急登となる。

振り返れば梢の向こうに虎毛山が覗くので

ここはゆっくりじっくり登ろう。

あいにく本日は小雪がちらつき

展望は効かなかった。

 

急登を登り切ればなだらかになる。

南東に視界が開け、遠くの山並みが展望でき

ついつい山座同定など始めて

足が進まなくなる絶景ポイント。

 

本日は雪雲に覆われていて

目の前に広がるブナの伸びやかな稜線を

眺めながら肩をめざす。

 

肩から軍沢岳山頂、そして分岐ピークへ

標高1100を過ぎるころから前方に

稜線が見えてくる。

例年より雪が少ないのか

灌木で黒々としている景色となっている。

少雪のせいで例年と違う景色に

やや戸惑ったが

間違いなくいつもの、軍沢岳の肩である。

 

風は弱いがずっと小雪の空模様。

まるで2月上旬に登っているような錯覚を覚える。

稜線にあがってみると

これまた少雪で、例年ならのっぺりと

真っ白な山腹を輝かせている軍沢岳が

今年はブナの低木の木立に覆われていて

本当にここは軍沢岳なのかと

不安にもなる。

 

いつものブナの低木が

山頂の目印。

無事登頂!おめでとうございます。

 

見上げれば薄く日差しの気配。

ほんのりと温もりが感じられる。

 

山頂部の稜線を越えて

本日は周回ルートへ。

 

雪庇に近づかないよう、

樹林帯側に新しいトレースを

刻んで進む。

 

1056のコルまでフカフカの新雪を

快適にスノーラン。

 

手前、小ピークには

いつもかっこいい雪庇が張り出すが

今年はさすがに規模縮小。

 

展望がきけば

分岐ピークこと1154から神室を展望するのだが

きょうは期待できそうにないので

ピークを巻いて稜線へ上がる。

この先、1035までは

雪庇見学ゾーンに。

 

展望が効けば神室本山や

虎毛山、泥湯三山が展望できるが

本日は、

暖冬と少雪で今シーズンに

体験できなかった「ザ・冬山」

ここで体験する企画となった感がある。

 

ザ・冬山を行進する我々を

「八甲田山の彷徨みたいね」

お客さんが冗談めかして笑いを誘う。

 

1035から途中ルートミスありでトホホ。

1035は神室山本山の展望ポイントだが

まあ、きょうは

ザ・冬山だ。見えませんがな・・・。

また来いという山からのラブコールだな。

 

1035に並んで記念写真。

例年はここで大きな雪庇を下るのだが

今年は雪庇も薄い。

難なく降りることができた。

 

今年の雪庇。

 

1035の雪庇ポイントを振り返っても

雪庇の壁の存在が薄い。

 

雪はふかふか。

おかげで下山はかなりラク。

ついつい進んでしまい、尾根の分岐ポイントを

見落としてしまって

一本ちがう尾根に入っていた。

 

なんだかヘンと立ち止まり

スマホ先生を確認して肩を落とす

トホホなガイドだ。

正規ルートに直接向かうにも

その間には急な谷がある。

登り返しを不精していちかばちかで

ここからトラバースするのは無理。

しかも本日の雪は小規模ながらも

表層雪崩が起きやすい。

 

40mばかり登り返してから

トラバースして正規ルートの尾根に。

本当に申し訳ありません。

 

気を取り直して

ぱふぱふスノーラン。

昨日からの雪がブナを

アートに演出してくれている。

 

鬼首道路を往来するエンジン音が

聞こえ始めると下界も近い。

ブナの巨木でエネルギーチャージ。

 

タムシバの冬芽は

さらに雪のコートを羽織っていて

ポンポンとした様子で

冬景色のアクセントに。

 

三月の軍沢岳で行く冬に遊んだ1日でした。

ご参加ありがとうございます!

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