標高1059m。1000mをちょっと
越える程度の標高とはいえ、
厳しい気象にさらされて、
真昼岳は森林限界が低い。
稜線からの展望は、
2000m級とまではいかずとも
実際の標高より300〜500mは
高い地点にいる気にさせる。
そんなお得感ある真昼岳へ
赤倉岳から往復してきた。
![赤倉口の大鳥居](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/0.jpg)
赤倉口はこの大鳥居の先が
通行止め率が高い。
本日は開通だった。
しかし林道の路面には
雨水逃しの溝が随所に掘られ
車高の高い車でないと
車体をこする。
気になる方は、この大鳥居で
車をデポするのがおすすめ。
コースタイムは
登山口の看板にあるように
登り2時間40分をみていれば
オッケーではあるが、
昨年から取り掛かりの
沢沿いの登山道がほとんど
沢のゴーロ歩きとなっている。
苦手な人はここで時間を
取られるので要注意。
![真昼岳登山口看板](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/1.jpg)
沢沿いのスペースに駐車する。
沢がだいぶ暴れたようで、
駐車場脇まで路肩が崩れている。
![渡渉](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/2.jpg)
しょっぱなから
渡渉がはじまる。
登山靴の防水スプレーとスパッツで
だいたい濡れずには済むが、
不安な場合は登山靴を背負って
ここから40分以上続く沢道は長くつを
使って、沢道終点にデポしていくのが
いいかも。
![荒れた沢道の渡渉](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/3.jpg)
本日は矢留山岳会のFさんと。
連休中この日しか晴れない!とばかりに
賑わう鳥海山に背を向けて
赤倉口の沢道を黙々と行く。
![復活した水場](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/4.jpg)
沢の途中の湧き水。
昨年は沢が崩れて埋もれていたが
復活の様子。
![沢にかかるスノーブリッジ](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/5.jpg)
雪渓トンネルができていた。
さすがに潜らないけれど。
![アズマシロガネソウ](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/2-2.jpg)
アズマシロガネソウは
そろそろ見頃。赤倉コースでは
この沢沿いでだけみられる。
![真昼のブナ林](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/6.jpg)
やがて登山道が沢と決別し
ようやく山腹に取り掛かると
杉林からブナ林に出る。
ブナの二次林の森は
ようやく芽吹いたばかり。
まだ空が見える。
![ブナの二次林](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/8.jpg)
「真昼のブナ林」の標柱までくると
ブナの梢の芽吹きはまだ。
ちょっとの環境の違いで春の速度は
こうも違う。
![ガスで山頂が見えない](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/7.jpg)
今日の晴れ予報は里限定か。
真昼岳の山頂は雲のなか。
おかげで、とても深い山のなかにでも
いるみたいだ。
![ブナの原生林](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/9.jpg)
残雪はこのくらい。
登山道は拾いやすい。
踏み抜きもない。
![矮小化したブナ](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/10.jpg)
ヤセツル手前のブナは
ぐっと矮小化。
![マンサク](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/11.jpg)
マンサクが咲いたばかりだ。
里の感覚ではまだ3月上旬の景色がある。
![ヤセツル](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/12.jpg)
ヤセツルの雪はこの程度。
![ショウジョウバカマ](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/13.jpg)
雪解け直後らしく
ショウジョウバカマが見頃。
ときどきイワナシ。
![残雪](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/14.jpg)
ヤセツルをすぎると
いつもの残雪ゾーン。
今日はさほど踏み抜きもない。
ピンクテープもあり、わかりやすい。
![残雪](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/15.jpg)
![残雪](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/16.jpg)
山腹のトラバースで
唯一危険箇所がここ。
斜度もあり、このまま谷に
滑り台になっている。
![稜線の分岐](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/17.jpg)
稜線に出た。風もあるし
なんだか山頂、もういいか。という
気分もあり、Fさんとしばし談義。
![真昼岳山頂方面](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/18.jpg)
あ、山頂が見えてきた、ということで
真昼岳に誘われる形で
やっぱ行っておくかと最後の登りへ。
大型連休、どこもピークを
踏まないというのも締まりが悪い。
しかもこの程度の風で撤退じゃあ
ただのダイエット登山になってしまう。
![音動岳](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/19.jpg)
背後に音動岳。
シラネアオイはまだか。
![山頂神社](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/20.jpg)
この稜線歩きが、アップダウンあって
面倒っていえば面倒感・・・。
せめて晴れていればねえ。
![残雪の山腹](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/21.jpg)
晴れていれば青空に
カッコよく映える景色。
![山頂神社](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/23.jpg)
到着。
稜線から15分程度なんだけどね。
なんだか3回に1回はあの分岐で
下山してしまう。
風が強いので神社に逃げ込む。
建物が揺れるほどだ。
大型連休でさぞかし山密だろうと
警戒していたが
まだ新緑にもシラネアオイにも
水鏡の展望にも早いこの時期、
登ってくるのは単独の登山者が
ポツポツいるくらい。
山頂神社では単独の二人と我々だけ。
のんびりできたが、
冷えてきたので下山する。
メールチェックすれば
鳥海山チームは風とガスで
大変みたいだが、さすがは鳥海山、
人は多いみたい。知り合いのほとんど
集結している模様。
![展望](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/24.jpg)
見下ろせばブナの峰走りが
始まっている。
![真昼岳の標柱](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/22.jpg)
昨年、倒れていた
石造りの方位盤も治っていた。
![女神山](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/25.jpg)
女神山を眺めてさて下山。
寒い寒い。
![ユラさん](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/26.jpg)
なんと、下山途中で
登ってくるYuraさんとばったり。
何年振りかの再会だ。
![山頂方面](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/27.jpg)
お昼近くなると山頂のガスも
だいぶ取れてきた。
Yuraさんは、今頃景色を堪能しているだろうか。
![イワウチワ](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/30.jpg)
割と早く下山できそうなので
ゆっくりとイワウチワに付き合う。
山腹一面がイワウチワだ。
![シラネアオイ](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/31.jpg)
シラネアオイはようやく蕾が
地表に出てきたところ。
![カタバミ](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2021/05/32.jpg)
カタバミは咲いたばかり。
イカリソウもやっと葉っぱが
地表にひょろっと登場したばかり。
けれど春から夏への
季節はあっというま。
雪以外の時間が停止する冬山から
時間感覚を切り替えないと
置いていかれそうで
春はなんだか落ち着かないのだ。
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