![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/IMG_3214.jpg)
この土曜日は、ばりこの登山ガイドで
鳥海山の笙ヶ岳の予定でしたが
苦渋の決断で中止に。
天気。天気な。天気がな。
雨が降るか降らないかだけを
見る限りでは、東北のなかでここだけ
雨が降らないどころか晴れるという
ラッキーな空模様。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/2020-09-12-17.48.26.gif)
だが。
天気図↑を見ればどう見たって
風強そう。
てんくら、こと天気とくらすを
チェックしても判定はCで
登山には適さない。
雨降らないよ?
しかも風向きは南東ぎみだから
鳥海山の鉾立側の登山ルートならきっと
晴れるよ?本当にCなのか。
てんくらCの根拠は風速だ。
風速が標高1500mで13とか14とかの
予報となっている。
風速というのは10分あたりの平均値が
表示される。
なので、瞬間風速ではその風速の1.5倍以上に
なる場合もある。
またしても「下見が最高の山日和」の
登山ガイドあるあるに登録実例となるのか。
そして信じていいのかテンクラ。
さんざん悩んで中止とした。
一か八かの、半ばガイドの願望でしかない
「てんくらCだけど行けるかもよ」
にお客さんを巻き込むわけにもいくまい。
そして12日。ガイド山行は中止としたが
てんくらをはじめ、もろもろの気象予報は
どんだけ信用できるのかを検証すべく
朝9時、鳥海山の鉾立口に降りたった。
天気予報では標高1000mは風速13~14。それはどの程度のものなのか、検証登山へゴー!
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/IMG_3206.jpg)
鉾立へ向かう途中、道路から鳥海山方面を見ると
上空は強風のようで雲らがすでに使徒と化していた。
だが、この手の使徒化した雲でも今まで
登ったことは多々ある。
わたしがきょう検証するのは
使徒がいるあんな上空ではなくて
標高1000〜1500mにおける風速である。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/DSC02278.jpg)
風速13と出ていた鉾立口で車を
おりて、わたしはとても動揺した。
予想では悠長に身支度などできないどころか
車から降りるのすら躊躇うほどの
強風を想定していたのだ。
なのにどうだそよ風だ。
心の中で、今日のガイドを
中止としたお客様へ土下座した。
その、そよ風の様子はこちら。
youtubeに6秒ほどアップしてみました。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/DSC02287.jpg)
いやきっと標高をあげれば風も
吹いてくるだろうと、登っていく。
風は南東方面からなので
登山道の真正面から吹いてくるものの
涼しくて気持ちいいというのが
正直なじぶんの気持ちである。
重ね重ね
お客さんに土下座する。
こちら御浜の外輪山方面の風の様子。
ユーチューブで10秒ほど。
一応、ものものしい雰囲気は出ているが
秋風が気持ちいい。嗚呼。。。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/DSC02289.jpg)
わたしはこのまま快適な
初秋の笙ヶ岳へひとり登るのか。
賽の河原まで来た。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/DSC02295.jpg)
このコース一番の急登を過ぎれば
七合目の御浜神社である。
だいたい、この鳥海湖の外輪で風が変わる。
今日の中止の理由も、外輪から笙ヶ岳までの
稜線歩きの風にある。
さて、てんくらCの本日はいかに?
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/DSC02296.jpg)
御浜小屋前は風もさほどなく、
稲倉岳の牛のような姿を眺めながら一息。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/DSC02298.jpg)
鳥海湖!
おお。風、強っ!
鳥海湖の湖面に白波が立っている。
帽子を飛ばされそうになりながら
それでは笙ヶ岳へ向かいますかと
足を向ける。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/DSC02301.jpg)
が。てんくらCの強風に
3歩進んでもう動けない。
7秒で感じるてんくらCの鳥海湖外輪はこちら。
一歩踏み出すその足が風に
持っていかれる。
風の息を待って笙ヶ岳まで行こうか考えたが
無謀なだけだなと考え直す。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/IMG_3210.gif)
ちなみにこれが
気象庁のウィンドウプロファイラー。
風速の実測だ。
酒田のこの時間の1000mでの風速は
なんと18となっている。
鳥海山は独立峰なので、地形的な影響が
あまりないとすれば、酒田のこの風速と
あまり変わらない強風が吹いているかもしれない。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/IMG_3212.gif)
こちらはアプリでWindy.com。
世界中の風速予想が見られるもの。
こちらの予報でも似たような強風だ。
ということで、てんくらC判定は本当だった。
そして様々なアプリの予想も
その通りだった。
ただし、C判定であっても今回のルートで
この風向きであれば、風が強い外輪に
出なければ割と快適ではあった。
一方、鳥海山の場合、風が海から吹けば
雲ができやすいのでこうはいかないので
要注意ではあるが。
何はともあれ、今日は中止にして正解だなと
ほっとした。やれやれ。
何年登っていても、まだまだ
学ぶことは尽きない。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/DSC02310.jpg)
御浜小屋から賽の河原へ下りていけば、
朝よりもやや風は強まったものの、
快適な秋のハイキングである。
エゾオヤマリンドウも終盤だ。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/DSC02319.jpg)
いつからできたのか、
ナナカマドのトンネル。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/IMG_3208.jpg)
展望台まで降りてきて、
インスタントコーヒーを飲もうとして
ショック。ゴールドブレンドと間違えて
アミノバイタル・ゴールドを持ってきてしまった。
しかも二本も。
しかたないので白湯を
味わいながら奈曽渓谷からの風に
吹かれる。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2020/09/DSC02328.jpg)
登山口付近のミズキは
サンゴショウ化。
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