積雪期に登りたい里山:金峰山

積雪期に登りたい里山:金峰山

雪の低山トレッキング企画としまして、昨年暮れから4回にわたって開催のわたしの地元の里山金峰山ガイド、16日で無事全て終了となりました。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございます。そして駐車スペースにご協力いただいた温泉ゆっぷる様、ルート横断でご協力いただきました地元りんご園オーナーの皆様本当にありがとうございます!

今回の雪山ルート、金峰山の雪山登山で避けては通れない長い林道歩きがありまして、なんとかこれを回避できないものかと、何度か山に入って研究した結果、実現したルートでした。

なるべくなら、地元のご迷惑にならないようにと山の中を、ルート開拓でうろうろしましたが、この山ってとにかく急峻でなかなか安全な下山ルートがない。とはいえピストンは嫌だ、ということで結局、麓のりんご園のオーナー様に許可をいただくことで、とっても歩きやすいルートでご案内することができました。

唯一今シーズンならではの残念だったことは、雪がないため中止だったり、雨なので中止だったりで、天候に翻弄されたことですねー。

さて、金峰山は雪山入門や、ちょっとスノートレッキングしたいなというときには最適な山。個人山行では、明沢ダムを経由して夏道で言うところの裏参道を使って登りますが、ガイドプランではせっかくなのでと表参道から登りました。

金峰山へ表参道からのルート

駐車スペースは、明沢ダム方面の車道の除雪終了点(降雪の多い日は除雪作業の邪魔になるので控えましょう)か、断ったうえでゆっぷるさんに。

除雪終了点駐車なら10分、ゆっぷる駐車なら5分ほど歩けば爺杉姥杉のある作業道に至る。結構、車通りが多いので歩行は十分に注意する。側道に入るとすぐに爺杉姥杉の巨木がある。ここからスノーシューかワカンを履くことが多い。

視界があれば迷うことのない場所だが、吹雪いていると目の前の金峰山が見えないので、りんご園に入ったらコンパスを登山口に合わせることを忘れずに。

左手に沢を見ながらしばらく行けば、りんご園に出る。りんご園はもう木が伐採されていてがらんとしている。作業道が九十九折についているのでそれをたどって行けば40分から50分ほどで表参道の入り口の標柱に到着する。

ここから振り返る展望が、このコース一番の展望なのでぜひ振り返って平鹿平野と晴れていれば鳥海山を眺めながら一息ついておこう。

登山口には山域一帯の植生を説明したボードがある。この山の山頂付近一帯はブナの極相林の林床にユキツバキが群生する、貴重な植生となっている。

登りは最大傾斜をたどって行けば迷うことのない、単純な地形だ。1時間前後で山頂が見えてくる。雪の少ない時期には、落ち葉と岩が濡れているととても滑りやすい。裏参道のほうは、手すりなどが朽ちかけながらもあるが、こちらは急登には古いロープがあるものの、一番の傾斜の山頂直下は何もない。ワカンやスノーシューを使わないほど雪がないならば、ストックなどもしまって両手をフリーにして、木の枝などにつかまりながら登った方が安全なこともある。里山とはいえスパイシーな一面があるのがまた、この山の魅力だ。

山頂には神社があり、登山者にとっては良いシェルターだ。鍵が向かって右側にキリを突き刺す形式のものと、正面に通常のとがあるので二箇所、外すことを忘れずに。もちろん使わせていただいたら、きれいにして戸締りをして帰る。

この一帯はもともとは修験の場で、女人禁制が解かれたのは昭和30年になってから。古くは後三年合戦で知られる源義家がここで、勝利を祈願して叶ったことから厚く信仰されていた時代もあったようだ。勝運の神様としてのご利益もあるのでわたしなどは羽生結弦選手の勝利を祈りに登ったものだ。

ご利益あって、2017年の世界選手権と2018年のオリンピックは金メダルだった。他の年は祈りに来ていないから今のところ100%叶っている!

さて、下山は裏参道のほうが比較的緩やかだ。下山が苦手な場合はそちらを周って周回ルートにしてもいいかと思う。山頂からコンパスを合わせて下りて行けば迷う場所もない。ただし、あまり北寄りにルートを取りすぎると林道に下りにくいポイントもあるので、そこは注意を。

ピストンの場合は、とにかく急なのでストックはしまって両手をあけた方が安全だろう。できれば、30メートルほどのロープがあればかなり楽。画像のロープは7ミリの30mロープ。登山用品店で巻き取りでメーター売りしている。それを単純に木の幹に回して下りていく。安全なところに降りたら、ロープを引っ張って回収する。これを繰り返して降りていく。

もしロープを使用するならば、手袋は毛糸や防寒テムレスだとロープの摩擦で痛みやすく、最悪手のひらを火傷するので、革やスキー用の厚いものを忘れずに。

ロープに慣れていなければ、事前に緩い場所で練習してから。

来た道をピストンで戻るのが一般的ですが、わたしのガイドツアーでは里山らしい優しい森の中を通って下山するルートとしました。ただし私有地を通るので一般にはご紹介できません。。。

私有地を使わせてもらってゆっぷるの真ん前へ。

さて金峰山はブナの新緑も綺麗な場所です。5月には平鹿三山コンプリート企画で、金峰山に表参道から登り、裏参道へ抜けるプランをご用意しております。ユキツバキも見頃ですので、花を愛でながら山頂でおいしいお抹茶で一服し里山の春を堪能しましょう!

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