オクキタアザミの概要
キク科トウヒレン属。
高山帯でみられる多年草。
地域は鳥海山、焼石岳、羽後朝日岳で確認されている。
丈は30〜50センチくらい。
オクキタアザミ、とアザミの名があるが
アザミ属ではなくトウヒレン属。
見られるエリアと花の時期
8月中旬ぐらいから花が見られる。
見られるエリアだがはわたしが見たことがあるのは
鳥海山では象潟コースの七合目付近。
扇子森から御浜、笙ヶ岳の間で見られる。
葉っぱ
葉っぱは広めの卵形。
ギザギザと鋸歯があって痛そうだが
触れてもアザミのようなトゲトゲ攻撃はない。
雄しべについてアザミと比較
アザミと似た花に見えるが
アザミのような密集感がない。
ピンクの細い線状のものは花びらではなく雄しべ。
雄しべの先端は
くるりと割れていてちょっとかわいい。
じつはアザミのと違いのひとつがが
この雄しべの先端のフォルム。
こちら上の画像がアザミの仲間。
雄しべの先端は割れて2本あるが、
オクキタアザミのような
くるりとした巻きはない。
ちなみにこちらの上の画像は
チョウカイアザミの雄しべのアップ。
こちらも先端が割れているがくるりとした巻きはない。
ところで、このアザミの雄しべ、
花粉が見当たらないのだが無いわけではない。
アザミの花粉はどこにある?
じつは、花粉スイッチがあって
昆虫などが蜜を吸いにやってくると
それがスイッチとなって、雄しべの先端から
花粉が出てくる仕組み。
上の画像はアブが花粉スイッチを押したようで
先端に花粉が出ている。
なるほど、花粉が出しっぱだと風で飛ばされかねない。
オクキタアザミなどトウヒレン属は
どうなのかまだ確認していないが
気になる方はちょっとつついてみてはどうだろう。
なおアザミの雄しべは雄しべとしての仕事が完了すれば
その先から雌しべが伸びてくる。
自家受粉しないスライド式となっている。
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