【岩手の山】岩手山へ一泊ソロ山行〜下山はお花畑コースから松川温泉へ

【岩手の山】岩手山へ一泊ソロ山行〜下山はお花畑コースから松川温泉へ

下山のコース概要

行動概要

一日目はこちら>>

八合目避難小屋に一泊し、

翌朝は岩手山でご来光を待ち、

くるっとお鉢巡りして不動平小屋へ下りて朝食。

下山はお花畑コースへ。

そして前日は巻いた黒倉山のピークを踏んで、

松川温泉へ下りるコース。

 

全距離は14km。

累積標高は登りで485m、

下りで1,382mだ。

コースタイム(休憩込み)

04:00 八合目避難小屋出発

04:50 岩手山山頂

04:25 ご来光

06:00 不動平避難小屋(06:30まで休憩)

06:45 不動平

07:40 お花畑

08:35 切通し

08:55  黒倉山山頂

11:20 松川コース登山口

八合目避難小屋で中秋の名月と設備レポ

夕暮れをのんびりと楽しみたかったが

思いのほか小屋の外は寒い。

久々にダウンを着込む。

 

さてこの日、岩手山一泊を思いついた理由が

中秋の名月で、しかも満月だという

スペシャルムーンだったこともある。

月に近い場所から眺めたいものだと

考えたわけだ。

 

満月のおかげで日が落ちてからも

ヘッデンなしで十分なくらいに明るい。

満天の星はさすがに月の光に霞んでしまったが

こんなに明るい山の夜も一興である。

 

小屋の中は薪ストーブが焚かれて

ほんわかと暖かくてほっとする。

本日は宿泊者も少なめだったこともあり

ストーブの近くの良いスペースを割り当ててもらえた。

 

避難小屋のスペースは上段、中段、下段の

3段に区切られている。

この3段式のおかげで大人数が収容できる。

それでも混雑していると、廊下にまで登山者が

溢れることもあるようだ。

 

もしも廊下に寝る事態になったとしても、

小屋内は土足禁止なのでシュラフが汚れる心配はない。

 

登山靴は各自、袋が渡されてそれに入れて管理する。

トイレや外の出入りには

外履きサンダルが小屋に常備されているのでラクだ。

 

管理人さんが常駐するシーズンは

コーヒーやカップ麺なども購入できる。

もちろんお湯もある。

毛布は一枚500円。

 

こちらわたしの本日の城。

一区画まるっと使える贅沢さよ。

 

本日の晩御飯はフリーズドライ米と牛丼。

フリーズドライはモンベルの保温バックに

レトルト牛丼パックと一緒にいれておけば

ご飯ができる頃に牛丼もほどよく温まる。

 

夜はどこの山小屋でもいびきが響くのはお決まり。

耳栓があればぐっすり眠れるので必携だ。

 

岩手山へご来光目指して登る

前日、耳栓のおかげでぐっすりと眠り

3時に起床。他の宿泊者にも早く起きる人が目立つ。

月を眺めたり夜景を見たりしながら早朝を過ごして

4時に山頂へ出発。

 

見上げればわたしよりもっと早く発った人の

ヘッドランプがひとつ、岩手山の山腹に光っている。

 

標高が上がると、

下界の煌めきが美しい。

遠く東の空には朝の兆しがはじまっていた。

 

5時前に山頂。

ご来光狙いの登山者はわたし含めて二人のみ。

中秋の名月は西に煌々と。

 

風が強いものの

凍えるほどの寒さにはならず

ダウンジャケット一枚羽織ればいい程度だ。

ありがたい。

 

厚い雲の間から

朝日が昇り始めた。

地上は雲海の下でまだ夜である。

 

すっかり明るくなった岩手山の

お鉢巡りをする。

くるっと一周で約1時間だが

山頂からなので30分程度。

 

随所に石仏が佇む。

 

くるっと回ってきた。

祠があったとは暗がりのなかでは気づかなかった。

あちらのピークは山頂だ。

 

振り返ると昨日の宿、

八合目避難小屋がポツンと。

日の出は小屋からも充分によく見える。

 

きょうの天気は午前まで。

朝のうちは秋田駒もよく展望できた。

先週巡った、笊森山から乳頭山への

稜線もよく見えた。

 

ガレ場を不動平へと下っていこう。

 

朝食は条件がよければ山頂でと考えていたが

風が強かったので、ここ不動平避難小屋で。

小屋の中には誰もおらず。

 

昨夜の残りご飯を

インスタントの中華スープでおじやに。

うっま〜。

岩手山お花畑コースレポ

6時30分、下山開始だ。

往路は鬼ヶ城を使ったので

帰りはこちらの御花畑コースへ行ってみる。

 

鬼ヶ城から見下ろした感じでは

樹林帯に囲まれて

御花畑が一ヶ所にポツンとあるようだ。

 

鬼ヶ城のほうが展望も良いだろうが

せっかくなので違うコースも見ておきたいので

御花畑へ向けて樹林帯へ。

 

不動平を突っ切っていく。

 

樹林帯に向けて急斜面を下っていくと

鬼ヶ城方面の朝日に聳える景色がかっこいい。

 

まるで城壁のような景色だ。

 

岩と赤茶げた砂礫の外輪。

 

迫力の景色から足元に目を移せば、

低木の樹林帯の中にに整備された登山道が

ぐんぐんと標高を落として続く。

不動平から約400m、どんどん下る。

 

梢の向こうに鬼ヶ城が屏風のようだ。

 

そして足元にはナラタケ。

つまり秋田で言うところのサワモタシ。

食べごろ採りごろだが

帰りは遅いしなあと見送る。

 

うーむ。。。採りごろだ。

 

登山道は延々と下り続ける。

斜度が緩くなると御花畑も近い。

 

こまめに標柱が立てられてあって

単調なコースのなかで励みとなる。

 

広い空間に出て御花畑。

不動平から約1時間ほどだ。

木道は三叉路になっていて

御釜湖方面へ200mほどで行けるらしい。

時間にして5分ほどである。

 

地図上ではその御釜湖からさらに道はあり

平笠不動避難小屋、そして岩手山へと続くようだ。

だが、きょうは雲も広がりはじめたので

寄り道はナシとした。

 

御花畑から今朝登ったばかりの岩手山を展望。

 

この先は沢沿いに進む。

地形図には大地獄谷とある。

 

ときには

沢に下りて進むことも。

赤ペンキの目印があるので安心。

 

標柱に到着。

標柱には県民の森と網張温泉のふたつの

コースの登山口が記されている。

松川温泉方面の記載はないが、

もちろんこちらの方角で問題ない。

 

低木の樹林が途切れて視界が開けた。

奥に見えるのは黒倉山。

 

少し登れば目の前に黒倉山がさらに近くなる。

ここからは大地獄谷の沢が見下ろすことができた。

その沢の一角に白く温泉が湧くのも見えた。

この近辺は有毒ガスの恐れもあるので

登山道以外への立ち入りはやめておこう。

 

噴煙立ちのぼる黒倉山へ

大地獄谷から標高差にして100mほど

こんなササの道を登っていく。

 

登りきれば切通し。

ここは鬼ヶ城コースとの分岐である。

ここから100m弱進めば、

黒倉山方面と、その山腹の巻道の分岐だ。

往路では巻道を使ったので今度は

黒倉山へ登っていこう。

標高差にして100mほどなので

時間にして15分程度だ。

 

山腹を巻いても、山頂を踏んでも

時間的には一緒である。

 

山頂までは展望はなく。

苔を楽しみながら登る。

 

登山道は石がごろごろだったり

深く洗掘されていて足をあげて越える箇所も。

 

9時、山頂だ。

 

 

山頂は岩がごろごろと荒涼としており、

その向こうからは噴気が立ち上っている。

噴気ごしには岩手山だ。

 

黒倉山からの展望は良い。

八幡平方面、茶臼岳や安比まで見渡すことができる。

 

そして行手の姥倉山方面。

広い稜線が伸びやかで気持ちが良い。

 

姥倉山とのコルまできたら

高校生の山岳部員たちが総体だとかで

登ってきた。

黒倉山方面へ、そしてその奥の

岩手山へ向かう高校生たちを見送る。

 

見れば岩手山の山頂にはガスが

かかりはじめていた。

予報通り午後には雨になりそうだ。

松川温泉へ下山

コルを過ぎて姥倉山が近づけば

さあ、ようやく松川温泉の看板だ。

姥倉山の急な山腹をジグザクに下っていけば

いつのまにか周りの樹高は高くなって

登山道は森のなかへ。

 

展望はなく単調ではあるが

ブナやダケカンバ、ミズナラ、ゴヨウマツなど

森を楽しみながらのんびりと行く。

ちらほらとようやく紅葉の気配がある。

 

湯の森を過ぎれば

あれこんな急だったっけと

つい昨日通ったばかりの登山道の斜度に

面食らいながら下る。

 

登りよりも下りのほうが

斜度のキツさに気づくものだ。

 

11時30分前、登山口着。

このすぐそばがキャンプ場だ。

トイレのある建物は土足禁止なので

もし使わせてもらいたければ、登山靴を

履き替えてからが楽だ。

 

ちょうどお昼なので

岩手山の八合目から汲んできた水を沸かし

ラーメンとコーヒーでランチとした。

うま〜。

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