
プロフィール
| クルマバツクバネソウ |
| 車葉衝羽根草 |
| シュロソウ科 |
分布

北海道から九州の、やや標高の高い山地で見られる。
上の画像は秋田県美郷町の真昼山地の稜線上で。
主なレッドデータ
| 絶滅 | ー |
| 絶滅危惧Ⅰ類 | 東京・神奈川・福井・高知・徳島 |
| 絶滅危惧Ⅱ類 | 宮城・山形・埼玉・愛媛 |
| 準絶滅危惧種 | 秋田・福島 |
特徴と見どころ

花も緑で咲いたところで目立たない。
ところで、雌しべ雄しべの背後に控える花びら然としている4枚についてだが、これは花びらではなくガク。正式には外花被片という萼片だ。
花びらはないのかと思いきや、この萼片の間にひょろりと糸状に垂れ下がる内花被片があってこれが花びらに相当する。
あいにくここに挙げた画像ではすでに結実しており、花びらは萼片の後方に細く枯れかかった風情で垂れ下がっている。
黄色い輪状に突き出ているのが雄しべ。中央にはすでに結実の雌しべの痕跡。
花盛りの画像が撮れたら追加しときます。
名前の由来

正月などのイラストなどで羽子板遊びがモチーフになりがちだが、その羽子板でつくための羽子、
衝羽根(つくばね)が由来。
その羽子の様子に、この植物の実が似ていることから名付けられた。
葉っぱが輪状につくためクルマバ+ツクバネ+ソウ。
似た植物:ツクバネソウ

クルマバツクバネソウの葉が輪状に6〜8枚付くのに対し、こちらは4枚がデフォルトスタイル。
たまに5枚バージョンもあって、見つけるとうれしい。
クルマバツクバネソウに比べると、かなり小さくて地味。
そして外花被片の萼片ばかりで、花びらに相当するものはない。
だがその地味、というか奥ゆかしさと身近な山地にあることからか、茶席の茶花として茶室に飾られることもある。
たしかに茶室にクルマバツクバネソウがあったら、そのデカさもさることながら、亭主(茶席の主催)があんな山奥まで分け入って採ってきたのかと思えば、なんだかいろいろ気を使いそうな茶席になりそうだ。




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