山のアスパラガスとも言われるおいしい山菜。
秋田県民謡の「ひでこ節」はこのシオデを歌ったもの。
また秋田県の老舗菓子屋さん「お菓子のくらた」の人気定番商品にも「おばこナ/ひでこナ」がある。わたしも大好き。
・・・というようにシオデは昔から親しまれてきた人気者。
呼び名は地方によって様々で、シオデのほかソデコ、ヒデコ、ショデなどなど。
プロフィール
シオデ/別名:ヒデコなど |
牛尾菜 |
サルトリイバラ科 |
分布
北海道から九州にかけての山地で見られる。
山菜として採るには
5月ごろから山地に、ひょろりと若芽が伸びる。
特徴はシュッシュッと巻き髭が伸びているところ。
できればこの巻ヒゲが出ないうちが良い。
採り頃は、この若芽が30センチほど伸びたころ。
採り方は、根本から上へ順々に指で曲げてみて、自然にポキっと折れる部分から摘み取る。
味はアスパラガスに似た甘味のあるやさしい味わい。
似た植物
似た植物①サルトリイバラ
同じ科だけあって、こちらも若芽部分を食べることができる。
ただし茎などに小さなトゲがあるので摘むときは要注意。
似た植物②タチシオデ
同じくサルトリイバラ科のシオデ属で、同様にして食べられる。
味や見た目も似ているので、区別なく採ってよい。
シオデよりもやや小ぶりで、先端にぽつぽつと丸い花芽が付く。
採り方はシオデと同じで、根本から順々に指で折ってみてぽきっと折れるところを摘む。
花:雌雄異株
雄株
シオデは雌雄異株で、花は雄株と雌株で見た目が若干異なる。
こちら上の画像が雄株。ボール状の花には雄蕊だけ。
雌株
こちら上の画像が雌株の花。
雄株に比べると小ぶりで地味な印象。ボール状の花の先端には雌蕊がある。
食べ方
右がシオデ、左がタチシオデ。
もし根本が硬くなっていたら取り除く。
洗ってから、鍋に湯を沸かして塩小さじ1ほど入れて、サッと茹でる。
茹でたらすぐに冷水にとって、粗熱をとってから水気を軽く切って、食べやすい長さに切り揃える。
マヨネーズ醤油でも、生姜醤油でも合う。
あるいは普通のアスパラガスのように、ベーコン巻や炒め物にしても合う。
シオデの栄養成分をアスパラガスと比べてみた
栽培シオデを用いての測定のようだが、目安として紹介する。
栄養学雑誌Vol65 梅垣敬三氏/鍛治木いつ子氏によるレポートから抜粋しました。
100gあたり | シオデ | アスパラガス |
エネルギー | 36kcal | 22kcal |
たんぱく質 | 3.8g | 2.6g |
脂質 | 0.3g | 0.2g |
炭水化物 | 4.4g | 3.9g |
ナトリウム | 2mg | 2mg |
カリウム | 380mg | 270mg |
カルシウム | 45mg | 19mg |
鉄 | 0.8mg | 0.7g |
ビタミンA(βカロテン量) | 190μg | 380μg |
ビタミンC | 39mg | 15mg |
ビタミンK | 84μg | 43μg |
コメントを書く