台風が接近しつつある日本列島。
秋田は小雨があるが風もなく平穏。
久々に秋田駒ケ岳へひとりぶらっと出かけた。
花のシーズンは毎週ガイドした場所だが
プライベートでのんびり歩きたくなった。
8時すぎ出発のバスで八合目まできた。
天気のせいか人も少ない。
8時16分、出発。
登山道脇はすっかり秋。
ウメバチソウやミヤマアキノキリンソウ。
ムシカリは実も葉っぱも赤く色づいている。
ヤマハハコはドライフラワー感が
極まっている。
赤土の広場を過ぎると
男女岳の山腹が色づいてきていた。
紅葉はまだまだこれから。
ノコンギク。八合目までの
バスの車窓からもたくさん見えた。
こちらはハンゴンソウ。
漢字では反魂草。
八合目までのバスの車窓からは
オオハンゴンソウが見えていたが
あちらは外来種。こちらはネイティブ。
ハンゴンソウの名前の由来は
この葉っぱの形にある。
幽霊の手のようなので
死者の魂が戻ってくることを表して
反魂草、となったとのこと。
ミヤマアキノキリンソウ。
ミヤマアキノキリンソウと
補色関係となるはずのオクトリカブトは
もう実をつけていて今年の任務完了か。
小雨があるものの今日の展望は
とても良い。
遠く岩手山、三石山、乳頭山、
源太ケ岳、八幡平、森吉山と
遠くまでよく見える。
田沢湖もくっきり。
9時16分、男岳が見えてきた。
チングルマの群落もすでになく、
ミヤマダイコンソウの葉が
真っ赤に色づいていた。
オヤマソバは赤く紅葉。
葉っぱも花も赤くなるとは
ずいぶん力がこもっている。
リンドウも盛りを過ぎつつあるか。
阿弥陀小屋で一息入れて、
男岳へ向かう。
男岳へも男女岳へも登り20分ほどで
同じくらいだが、こちらは岩場の
登りとなる。
男岳への途中から見下ろすムーミン谷。
女岳と小岳の展望が楽しい。
10年ほど前に比べると
女岳もずいぶん緑が増えた。
急登が終わって山頂までの尾根歩き。
晴れていれば見える鳥海山は雲の中。
かたがり泉水の名前の由来が
男岳から見下ろすと水面が
傾いて見えるからなのだとか。
傾いているかな。
振り返れば阿弥陀池と
岩手山、手前に男女岳。
10時17分。山頂は二人しかおらず、
その二人も間も無く下山していった。
このシーズンで男岳山頂で
静かに一息つけるのもなかなか貴重。
女岳からの火砕流跡。
だいぶ緑が増えている。
噴火から50年弱。
ようやく植物が育つ環境になったのか。
小岳を眺めながら
白湯で一息。似てるし。
コケモモは食べごろだが
国立公園内なので自粛。
タカネノスギカズラか、
ただのスギカズラか。
久々に馬の背を通ってみるか。
男岳から下って横岳へ続く稜線だ。
1箇所、岩場の登りがあり
痩せ尾根の足場の悪いところある。
岩場通過に慣れていなければ
逆コースでの通過は避けた方がいいかも。
登りはともかく下りは怖いかもしれない。
11時8分、横岳。
横岳では国見コースと合流する。
国見コースは大焼砂の外輪を歩いての
コースで、初夏にはタカネスミレや
コマクサで賑わう。
焼森へ向かう。
途中はシャクナゲロードだが、
すでに花は営業終了。
11時19分、焼森。
何もないが展望はよい。
焼森からの下りは
さらさらの砂礫を。
砂礫をすぎて、ベンチのある広場に出ると
八合目小屋が見える。
今年は6月7月は毎週きていたが
天気に恵まれず、ここから八合目が
見えるとは知らなかった。
横岳付近にあったミヤマネズ。
青い実は昨年のものが今年、
熟したもの。
ガンコウラン。こちらの実も
食べごろだが、国定公園なので自粛しよう。
11時48分、八合目小屋が見えてきた。
バス時間を見たら50分のがあって、
次のバスは1時間待ち。
急いでバスに飛び乗って
ワタワタと下山完了。
いろいろ珍しい植物もあって
良い山歩きだった。
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