冬型気圧配置が緩んで
穏やかな日曜日。
あいにく仕事で山には行けず。
こんなに穏やかな日なのだ。
どこか登っときたい欲が
止まらない。
で、ご近所の真人山へ
トワイライトハイキングに出かけることにした。
標高390m。
夏道で30分ほどで山頂に至る。
ラッセルやキノコ次第では
1時間ほどかかって登る楽しい山だ。
日没は16時14分。
登り始めが16時11分。
トワイライトハイクには
いい時間のスタート。
日没間もない時間は
雪明かりもあってヘッデンなしでも
歩けるくらい。
思ったほどに積雪がないので
歩きにくいが、標高が上がるほどに
町の明かりも灯りはじめ、
道路には車のヘッドライトの帯も見え、
なかなかロマンチック。
雪に覆われた里に
ぽっと明かりが灯る景色は
この季節独特のメルヘンな眺め。
17時過ぎに神社前の展望地に。
もちろん誰もいやしない。
静かな夜景を独り占め。
これでキンと冷えた月夜だと、
ことさら景色は非日常みが強まって
言葉も出ないほど美しいのだ。
わたしの住む集落は
初詣は山に点在する神様を詣でるため
除夜の鐘が鳴る夜中に、
ワカン装備での冬山ラッセルとなる。
これが、月夜だととても美しく
目指す山頂付近では、
先に参拝した人が灯した蝋燭の明かりが
ほっと灯っていて、
それはそれは幻想的なのだ。
しかも詣でる先々の神社には
御神酒が冷え冷えで用意されているので
山屋にとっては極楽でしかない。
雪の中に灯る光の美しさを
見てもらいたいなあと
この冬のガイドメニューに
盛り込んでみたのだった。
幻想的な雰囲気もさることながら
夜の山歩きも経験しておくことで
万が一、アクシデントで
下山が日没になったとしても
少しは落ち着いて
行動できるもの。
それと普段あまり使わないような
ヘッデンなどの点検にもなる。
日没後は、動物たちの時間が
はじまる。
登りではなかったトレースが
あちこちに。
今年は暖かい晩秋だったので
クマがちゃんと冬眠できたかどうか
不安でもあったが、
こんな時期のこんな時間に
うろうろしているのは
カモシカと狐とわたしぐらいだった。
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