里山を心のふるさとにプロジェクト

里山を心のふるさとにプロジェクト
金峰山の山頂直下

ぶらりと気負いなく登って
のんびりと温かい飲み物など
楽しんでこれるような
小さな山が身近にあると
とても豊かな気持ちになれる。

里山というのは
昭和初期ぐらいまでは
薪や萱、山菜やきのこ、
ときには動物性たんぱく質など
ひとの生活を支える場であった。

電気がオラほの村にも通ってからは、
生活の糧を得るために
人は山を離れ町に向かう。
タイムカードを押した時間分、
労働の対価として現金を
得るスタイルに。

人の生活を豊かにする場は
山から町、そして今や
仮想現実の世界へと
偏移していく。
いずれわれわれは
里山から離れたようにして
地球すら離れていくのかもしれない。

去年の冬、
金峰山に行った。
金峰山は横手市平鹿の
なくてはならない
ふるさとの景色だ。

自宅から車で10分弱。
甘いものと飲み物と、
あるいはおにぎりと
お茶などを背負って山頂の
神社でぼけっと過ごす。

そんなことを春夏秋冬、やっている。
冬は積雪で車が入っていけないから
手前から小1時間ばかり
雪をラッセルしていく。

そのラッセル中、雪の上に
点々とゴミが散乱しているのを
見つけた。

一夏、ため込んだらしい
殺虫剤のスプレー缶。
10個近くも投棄されてある。

雪が消えればこの沢には
スプレー缶どころか
冷蔵庫、テレビ、タイヤなど
大型廃棄物までが
草に埋もれて転がっている。

長い年月、さまざまな恩恵を
頂いてきただろうこの山に、
もうじぶんらの生活には
なんの益もないのだからとばかりの
ゴミ捨て場。

心がざわざわした。

金峰山の山頂付近一帯は
ユキツバキとブナの純林の
特異な場所なので
県の自然保全地区になっている。

だがすぐその周辺は
ゴミの投棄もさることながら、
かつて開発したであろう、
公園やキャンプ場、東屋
散策路が、予算の都合なのか
老朽化にまかせて
朽ち果てるのを待つばかりで
放置されている。

世界遺産に登録された、
縄文遺跡は、なにも鹿角まで
いかずとも、この金峰山の山麓にも
あるのだが、
一度だけ整備されたあとは
散策路も、東屋も雑草の中。

日本がふたつに分かれて戦った、
戊辰戦争の記憶も
この山域にある。

里山は長い時間、
人の暮らしに深く関わってきただけに
人々が忘れそうな古い記憶を
思いの外たくさん宿している。

歴史とか、遺跡とか、
植生の保護だとか、
そんな硬い話ばかりではなく、
里山は人を癒し豊かにする術をも、
宿している。

まだかろうじて繋がっている、
里山と人を結ぶものを
もう少し、確かなものにして、
薄れつつある記憶も
もう少し輪郭をしっかりさせて、
次の世代へ繋いでいくことって
必要なんじゃないのかなと
考える。

ということで、
考えることと行動に移すことが
同時進行してしまうわたしは
さっそくご近所さんの
ゆこりんこと、
株式会社アニバトゥルー代表の
柴田優子さんに相談に。

何かを広く伝えるには
大きくイベントを企てるのが
いいだろう、と
いつもながらの単純な発想ですが。。。

さっそくゆこりんの紹介で、
ゆこりんといっしょに
NPOセンターの今さんに
お話を伺いに。

まずはいっしょに活動してくれる
仲間を集めましょう!
そして活動してみましょう!
2時間近くもお話を聞いていただき
アドバイスをいただき、
まずは行動できるのは
仲間を集めること。

いつも思いつけば
ひとりでぐいぐい行動していた私。
いっしょに金峰山を考え、
伝えていく仲間探しが始まりました!

つづく

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