岩手山の超展望!鞍掛山のご案内レポ

岩手山の超展望!鞍掛山のご案内レポ

2月17日は雲ひとつない快晴。

岩手山の超展望台でもある鞍掛山へ

スノーシューでのご案内。

 

例年にない小雪ということもあって

そして人気山域でもあるので

雪山とはいえしっかりとしたトレースはある。

 

ツボ足+アイゼンが賢いギア選択だが

皆さんにスノーシューを履いてもらったのは

フリールートで雪の森を歩いてもらいたかったから。

 

ご案内レポ

相の沢キャンプ場を9時30分ごろスタート。

トレース脇の森のなかを

ブッシュを避けながら

リスやタヌキの足跡とクロスしつつ進む。

 

トレースのないまっさらな雪面を

バーコードのように伸びている樹林の陰影を

つっきって登れば第一展望台。

 

姫神山のたおやかな三角形と

すぐ手前には鞍掛山の山頂付近。

ここからしばらく平坦な雪原を進んでから

沢の出合いの分岐手前までやってきた。

 

さて、ここからは沢へは下りず、

北側にある夏道方面へと樹林を横切るルートに。

コンパスを当てたい人はコンパスを当てて行く。

 

地形をみれば沢が明瞭なので

これを辿って行けばいずれ目的のコースに合流する。

夏道ルートには積雪期シーズンでも

しっかりとトレースが刻まれ

ピンクテープもたくさんあるので

目当てのコースに合流したことがすぐにわかる。

地図読み&コンパス練習にはちょうどいい。

 

300mほどゆる〜く進めば

行手に通行止めのロープがあって

どうやら馬返しコースへの登山道は封鎖中らしい。

 

ここから右手の急登へ進路を変え、

山頂へ最後の登りに取り掛かる。

 

スノーシューの選び方について

標高差90mほど急登が続く。

雪は締まっていてギアの性能が試される。

ツボ足ならアイゼンがあると安心だ。

 

スノーシューならこんな締まった雪の急斜面では

縁にギザ刃のない雪原用のスノーシューでは

滑落のリスクが出てくる。

 

スノーシューを購入される場合は

山登り目的ならばやや割高でも

縁にギザのある登山用の購入をお勧めしたい。

 

かくゆう私は本日は

その登山用スノーシューをお客さんに貸し、

自身は久々に雪原用のスノーシュー。

足裏の刃を慎重に蹴り込まなければ

ずるっと滑りやすいことを再確認。

 

フチのギザ刃のありがたみを実感した。

 

いよいよ山頂である。

きょうは青空は宇宙の青。

とても深い青である。

山頂で鞍掛山の伝承を語る

12時ちょい過ぎ山頂!

男前すぎる岩手山に見惚れる皆様へ

いじわるな私は

岩手山と姫神山、早池峰山にまつわる

恋バナ伝承をお伝えする。

 

男前岩手山は妻の姫神山と仲睦まじく暮らしていたが、

岩手山、早池峰の女神に恋をしてしまい

妻が疎ましくなってしまう。

 

そこで送仙山(おくりせんやま)に

姫神をどこか見えないところまで連れて行けと

命令する。

姫神は悲嘆にくれながら送仙に連れられて行くが

なかなか足が進まない。

仕方なく送仙は、北上川を越えたあたりまで来ると

そこへ姫神を座らせた。

 

翌朝岩手山が目を覚ましあたりを見渡すと

まだ姫神の姿が見えるところにあるではないか。

怒った岩手山は送仙山の首をはねてしまう。

 

そのせいで送仙山の山頂部は平らになり、

はねられた山頂部は南に飛んでいき

鞍掛山になったのだという。

 

山頂ブナとも記念写真。

背景には姫神山と早池峰山もくっきり。

例の恋バナ伝承では

あれ以来、岩手山と姫神山、早池峰山が

三座そろって姿を見せることは少なくなったそうだ。

 

だから本日は三座が顔合わせとなった

実に稀な日でもある。

 

その三座ばかりではない。

遠くには秋田駒。

 

さらに彼方には和賀山塊、

真昼山地がどっしりと青空に整列する。

風もなく居心地の良い山頂で

ゆっくりランチのあとは生姜入り甘酒で

ホットアミノ酸でほっこり。

 

ご参加ありがとうございます。

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