2011年8月6日 白岩岳へ入角沢から-2

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白岩岳-1へ

稜線直下、斜度がきつくなると沢は
滝の連続となる。

8mほどの連瀑。

えんえんと、続く。

9時40分。行く手に滝が2筋、立ちふさがる。
向かって左が10m、右が6mと5mの2段の滝。

修行してみる。
ルートは向かって左側の滝のほうだが、
上部がハングしている。

右もほぼ垂直だ。
右の滝を1段目まで登り、真ん中のブッシュを伝って
左側の沢に入ることにした。
ここの滝はザイルを出す。
取り付いてみるとホールドがほとんどなかったので、
流木と岩を使ってチムニーぎみに登る。

ブッシュを伝って先ほどの左側の滝上部に降り立つ。
滝の上部は50センチほどの巾のキュートなプチゴルジュ。
少し上は15センチほどの溝状だ。

さきほどの二筋の滝を越えてすぐ
最後の滝。コケむしていて、水はチョロチョロ。
水の補給はここがラスト。乗り越えるとすぐに水流は途絶えた。

ガレ場を越えてゆく。

11時ごろから薮こぎ。
振り返ると下界が覗いていた。

ここから徐々に薮は濃くなる。
この時点で我々は、入角沢の本流を詰めていると信じきっていた。
薮の向こうに稜線が見えてきたが
上がってもそこは相変わらずの濃い薮の中。
あるはずの登山道がない。
変だ。
方向感覚がおかしくなったかな~などと話しながら
ひたすら薮をこぐ。

薮の向こうにピークが見えたので
ひとまずそこを目指す。
写真は開花スタンバイのタマガワホトトギス。

12時30分。出たー!登山道!

しかもほとんど山頂ピンポイント。
ところがT中師匠がどんより落ち込んでいる。
見ると予定の白岩岳山頂ではなく、白岩薬師山頂。
入角沢の本流を詰めて来たと思っていただけに
混乱する。
狐につままれた気分。
枝沢はすべて数えて来たし、おかしい、おかしい、と師匠。
しかも偶然にも薮から出たほぼ目の前が
薬師神社。神秘的な力で呼ばれたか、などと非現実的な結論を出し、
あとは帰ってからのログ検証で謎解きすることにする。

白岩薬師からの展望は素晴らしく
和賀岳から真昼岳、羽後朝日がどっしりと
稜線を伸ばしている。

お昼休憩をし、雷の音も遠くに聞こえたので
急いで下山。
帰路は登山道を使う。きれいに刈り払いされていた。

白岩薬師から平坦な道を500mほどで
白岩岳山頂だ。
しかし展望もなく、標柱がなければ登山道の分岐点にしか
認識されないような気の毒な山頂だ。

ブナの二次林が美しい。
登山道はなだらかで、よく整備されている。

シシ小屋跡。このそばに二本の立派な
天然杉がある。
そういえば山頂付近の万年シャクナゲを見ないでしまった。。。

林道が近づくに従い、ブナは植林された杉林になる。
ちょっとつまらない。
なお、地形図に記されている登山道は旧道で、
標識にこそ表示されていたが、
ほとんど踏み跡も不明瞭だった。

14時35分、ノーマルルートの登山口到着。
白岩岳山頂から約40分ほど。
ここから30分ほどの林道歩きとなる。

林道の終わる頃、湧き水が引かれてある。
暑い林道歩きで疲れたところに、うれしい。
これがキンキンに冷たいのだ。

こちら、遡行図です。
本流を逸れたポイントなど、よく分かります。
土石流で沢が埋まっていたガレ場で、枝沢を見落としたようです。

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