2017年3月11日 吹雪の中のテント設営とはどんだけ悲しいか試してみた

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さあ週末だ!

今日は「行くぜ!大鏑山!」の日であり、

雪山で初ぼっちテント泊の日なのだ。

入山者も稀なこの山域で

1人過ごす夜はどんな気分だろうかと

若干ナーバスになる一方で

この一週間というもの、着々と

準備を整えていく自分もいて、

ああきっと自分は、不安よりも何よりも

行きたいのだなと悟り気持ちも定まった。

その一方の不安な自分もいて緊張のあまり

食欲不振になり、ややスタミナ不足のまま

この日を迎えてしまった。

だがしかし、私は行きたいのだ。

ファイトだ自分。今こそLet's Go Crazyだ。

と意気込んで出発したものの

結局撤退と相成った。

その顛末と、ついでに吹雪のなかの

テント設営についての記録である。

 

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この一週間、県南は降雪が続き

雪は先週よりも積もっている。

取りつきの、トンネル横。

 

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先週、緩い腐れ雪に難儀した取りつきだが

今日は、重い雪でワカンが効いて

登りやすい。

 

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だがこの天気よ。

先週の快晴はどこへやら。

そして重い雪のラッセルが

じわじわと体力を消費していく。

 

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9時46分、林道とクロス。

出発時間は先週と同じだが、この時点で

30分、遅い到着だ。

この一週間の降雪で、とろけるような造形の

雪庇ができている。

 

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ピーク864を踏んで、おなじみの

シンクロブナ到着。

10時42分。先週より1時間遅い行程と

ますます悪くなる天気に気分が凹む。

この先の尾根まで上がろうかと考えたが

ところにより膝までのラッセルに

すっかり気力体力がやられてしまった。

開けた山腹で、ルート旗を打つのも

面倒な自分に気がついて

こりゃだめだわと撤退を決めた。

 

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途中、ピーク864に差し掛かり

ただ下山してもヒマだわなと、立ち止まる。

テント設営練習でもするかと思い立つ。

テント泊は何度かあるのだが、

雪が降る中での設営は経験がない。

それに、今回のために急遽ポチったこの

スコップを試運転しなくては。

このスコップ、ピッケルに装着して使う。

重量にして365g。缶ビールくらい。

↓これな。

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まずは整地。

ざっと足で踏み固めて、スコップで雪を盛って

平らにしていく。

 

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で、本体。

私のはアライテントのエアライズ。

2人まで入れるが、基本はソロ用。

吹雪や風が強い今日みたいな日は、まずこの

中にザックをごろんと入れて

ジッパーを閉める。これで、飛ばされない。

 

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ポールを射し込んで出来上がり。

このとき、ポールに不具合が見つかった。

致命的なものではないが、

今日、気づいて良かった。

 

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フライシートを被せる。

エアライズはフライと本体をワンタッチで

止められるので、こんな風のある日は

慌てずに済む。↓エアライズ1これな。

 

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そして、雪山用のにわかペグ。

3シーズン用のアルミペグだと、抜けてしまうので

本当は、竹ベグがあるようだが

間に合わなかったので、割り箸を十の字に

麻ひもで縛って工作した。

麻ひもは園芸売り場などで売っている。

これを雪の中に埋めて、上から雪を

踏み固めればOK。かなり効く。

 

ペグを打たないと、テントが飛ばされるわ

フライと本体がくっついて

結露しやすいわなので

地味に重要な作業だ。

以前、無精して雑にペグを打ち

フライと本体がはり付いて迎えた朝の

ウエッティな居心地の悪さは忘れられない。

 

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うかうかしていると、すぐに中に雪が入る。

 

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靴やスパッツの雪を落とす。

百均でブラシを買うのを忘れたので

未開封のたわしを持って来た。

 

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設営に30分から40分ほどかかった。

せっかくなので、寛ぐ。

今日の晩ご飯の予定だった鶏鍋。

比内地鶏スープで作る。

テントの中での火の取り扱いは、トリセツでは

禁止している。

テントは燃えやすいのと

一酸化炭素中毒の危険回避のためである。

なのでベンチレーター開けて、いろいろ

対策しての煮炊きである。

 

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シメはインスタントラーメン。

旨味の出た鍋のスープに投入。

 

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これが絶品すぎて。

 

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相変わらず、テントを風と雪が叩いているが

中はすこぶる快適である。

マイナー山域のボッチテント泊にやや

ナーバスにもなっていたが、

これなら何だかイケそうである。

 

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さて、撤収。

明日の天気図を見れば朝には晴れそうであるが

今日の時点では予想外に

この山域の雪雲が取れていない。

予報では午後には回復の見込みだったが

この通りである。

 

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林道クロスポイントに戻る。

雪庇が妖怪の類いのような造形である。

 

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15時すぎ、入山地点に帰ってきた。

帰りの道すがら、神室連峰を振り返ったが

依然として雪雲に巻かれていた。

翌日日曜日も、

この方面には厚い雲があったので

今回は、撤退で良かったかなと思う。

私が見たいのは、

小鏑、大鏑、鏑の三山の点が

線になっているところである。

晴れてなければ、登頂は意味がないのだ。

今回は、テント泊の予行練習ということで

それなりに収穫である。

 

 

 

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