10年ぶりに石黒山へ

10年ぶりに石黒山へ

始めてこの山に登ったのは2009年4月。
鶴の湯温泉から山スキーで登り、
小白森へ縦走してぐるっと周回ルートで
巡った山だ。

展望もよくブナ林も優しく
そこかしこにクマの生活感があり
また訪れたいと思いながら10年も
経ってしまった。

今日はスノーシューでピストン予定だ。
雪の少ない今シーズンの
ガイドメニューの代替にできないかと
そんな事情もあっての再訪だ。

10年のあいだ、自分と山との付き合いも
だいぶ深まったなあと思う。
10年前と同じく石黒山は
青空の中にあった。

コースタイム=======
09:40 スノーシュー履いて出発
11:17 第一展望スポット
11:31 カラマツ林
12:37 石黒山山頂
13:00 下山開始
14:09 下山完了

鶴の湯の、夏場の登山者用駐車スペースが
除雪されてあったので、そこに駐車し出発。
(雪山に入るときの駐車の際には
鶴の湯事務所に一声、かけて行きましょう)
樹林帯に入って、林道を横切り
植林帯を登っていく。

地形図を見れば、一面の
針葉樹マークで、植林帯なんだろうと
思っていると、わりと広葉樹林も。

乳頭温泉界隈は、車道わきにも
ブナの二次林が美しい森を作っている。
この界隈のブナといえば
細く若い二次林のイメージしかなかったが
たまたま行き着いた一角に
ブナの巨木が数本、残っていた。

写真だとわかりにくいが
二次林ブナがせいぜい60年か
そこらに対して、ゆうに樹齢100年以上の
ブナが数本残されていた。

そしてそこらじゅうのブナには
クマの木登りあとがびっしりと。

立派なブナだなと目を向けると
そこかしこにクマの爪痕。
神室山界隈などはブナはあれど、こんなに
集中的にクマ爪痕を見ることがないが
さすがにこの辺りはクマが多いのだろうなあ。

手前の古老ブナと
奥の若造ブナの対比。

さてこの界隈は地形図を見れば
地形がだいぶ特徴的で
現在地を把握しやすい。
ブナ林を過ぎて右手に凹地マークを
探してみる。

本日一番の急登が標高差50メートルちょっと。
このコースは緩急が明確でメリハリがある。

小ピークを巻いてもいいが
展望を期待して登ってみると
いい具合に樹木がなく、駒から乳頭山まで
展望が素晴らしい。

乳頭は梢の合間にチラ見えであるが。

尾根の右手にある凹地。樹木もないので
湿地か沼か、水を湛えているかもしれないが、
あいにく雪のシーズンしか来れないので
確認はできない。

植林の杉林をようやく抜けると
カラマツ林となり空が明るい。
開放感たるや。
ここからしばらく緩やかに登り
山頂直下の登りになる。

途中に見つけたカモシカの
休憩跡。たぶん、いい気分で日向ぼっこ
しながらのんびり反芻していたんだろう。

さきほどのカモシカのトレース。

登るほどに、視界が広がり
乳頭山も見えてきた。

秋田駒は雲にまとわりつかれている。
西から流れてきた雲を
秋田駒が一身に受けてくれるせいか
その先の乳頭山界隈は快晴の模様。

石黒山の楽しさのひとつが
ここから先の雪原だ。
樹林もまばらになって
転げ回りたいほどに清々しい。

なぜこの一角が
樹林が薄いのかはわからないが
風の通り道で樹木が育たないのか
伐採があったのか。
森林限界を超えずにここまでの
開放感が味わえる山域もなかなかない。

なによりも、まずほとんど
誰もこない。貸切。

乳頭にも日が差してきて
眩しいほどに真っ白だ。

雪原のさき、あれが山頂かと期待するも、

もうちょっと先でした。

乳頭山に引き続き、
岩手山も見えてきた。

昼過ぎに山頂。
三角点のある最高点はこの先、
西へ行ったブナの中にある。
ま、きょうはこの山頂まで。
お腹がすいた。

風もないのでツエルトなしで
カップラーでランチ。

雪原に笹が見えるのはいかにも
今シーズンらしい雪の少なさ。

ガイドプランの代替にと思ったが
初心者向けではないなということで
まだここは個人的な山遊びゾーンかな。

秋田県の山歩きカテゴリの最新記事

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。