【はじめての避難小屋】南八幡平の大深山荘

【はじめての避難小屋】南八幡平の大深山荘

【はじめての無人小屋におすすめ】大深山荘はどこにある?おすすめの登山コース。

どこにある?場所について。

いわゆる南八幡平と呼ばれる、
八幡平から畚岳、諸檜岳、険阻森と
南へ縦走していった先に
大深山荘はあります。

八幡平は
秋田県と岩手県にまたがり、
日本百名山にも数えられる名峰。

なだらかな草原と高層湿原の展望に
恵まれた景勝地。

大深山荘は
その八幡平からのんびりペースで
だいたい4時間ちょっと。

朝、八幡平を出発し午後の早い時間に到着。
水場でビールを冷やしているあいだ、
源太ケ岳を1時間30分かけてピストンすれば
ちょうど夕方、という
ゆとりのプランが組める場所に
ある無人小屋です。

ここではその大深山荘について
ご紹介します!

地形図はこちら。

ご覧の通り
アップダウンはあるものの
ほとんど緩やかな行程。

しかも標高を落としていく行程なので
とってもラク。

はじめての無人小屋一泊装備を
背負ってのコースにはもちろん、
のんびりと山に浸りたいな、という
まったり登山にも推しなのです。

その大深山荘泊まりについて
ご紹介しますね!

無人小屋初心者のためのおすすめ登山コースとコースタイム

おすすめコースプランのコースタイムはこちら。

08:00 松川温泉登山者駐車場

08:30 松川温泉バス停から八幡平へ
(岩手県北バス R5年のバス時間)

09:05 八幡平頂上バス停

09:20 バス停出発〜登山口へ

09:50 畚岳

11:10 諸檜岳

〜〜途中ランチ休憩〜〜

13:30 険阻森

14:20 大深山荘

(源太ケ岳往復は約1:30ほど)

登山口へのアクセス

松川温泉まで車利用なら
ナビに「松川温泉」で向かいます。

観光地でも人気のエリア。
当然、道路状態も良いです。

松川温泉の登山者駐車場に駐車し
徒歩3分ほどで峡雲荘の前の
バス停へ。

8:30のバスに乗ります。

料金は560円。

9:05に八幡平頂上バス停です。

なお、公共交通機関の場合、
花輪線の大更駅からバスがあります。

こちら県北バスの時刻表

R5年のバス時刻では

大更駅前7:11発、松尾鉱山資料館着7:38

松尾鉱山資料館で8:00のバスで
松川温泉8:30
八幡平頂上9:05に乗ることができるようです。

大更駅の時刻表はこちら。

 

こちらが松川温泉の登山者用駐車場です。

トイレは水洗トイレで24時間開放。

紅葉シーズンの週末は6時前から満車になり
路駐の車列がなが〜く続くほどです。

車中泊も多く、前日の夜から満車に
近い日もあるようです。

ここに停められない場合は、
地熱発電所方面、松川荘のほうへ
下っていくと駐車スペースがあります。

温泉客の駐車場ではない場所に
停めてください。

 

バス停まで駐車場から徒歩3分くらい。
峡雲荘の前にある。

 

八幡平バス停でトイレをすませ
身支度をしたら、
バスが登ってきた樹海ラインを
10分弱下っていく。

車道歩きとはいえ展望がよく
森吉山、焼山、そして
これから向かう畚岳も見える。

そして畚岳の登山口に到着する。
ここにも駐車スペースが。

なだらかな登山道が続く。

畚岳へは大荷物を登山道脇にデポして
カメラを持って往復しよう。

畚岳は360度展望がよいので
ぜひお立ち寄りを!

大深山荘までのコースはこの先、
畚岳への登りほどの斜度もないので
気楽だ。

途中の標柱を見ればお察しできますが
もちろんツキノワグマの
テリトリー。

大袈裟なカウベルなど
大音響のクマよけは不要ですが
念のため、ホイッスルや小さな鈴ぐらいは
持ちましょう。

ラジオは登山中はマナー違反

ラジオは山菜とりや
藪漕ぎなどの場合に

鳴らすもので登山中は
鳴らすものではありません。

ガイドブックなどでは
ラジオを鳴らせと書いているものも
ありますが、
小さなクマ鈴で十分。

それでも出てくるクマは
何をやっても出てくるものです。

【はじめての無人小屋におすすめ】南八幡平縦走路の大深山荘ってこんな小屋。

大深山荘は、
大深岳をすこし下ったモロビの森の中にある。

夏はパトロールの方や
刈り払いの方がよく立ち寄っている。

 

引き戸をあけてすぐが
トイレのある前室です。

トイレは洋式便座。
ニオイもなくとても綺麗。
トイレットペーパーもある。

時期によっては
トイレのにおいが小屋にこもっているときも
ありますので、タイミング次第ですね。

 

広い土間のあるこじんまりとした
小屋内です。
サンダルは常備されている。

また非常用毛布も何枚か。

室内でガスを使う際の
敷板などはないので
ガスを使うときは床板を痛めないよう
ご注意を。

ハンガーもいくつか常備されていて
濡れた衣類など干すことができる。

窓は二重サッシで
網戸はありません。

夏はアブなどが入ってくるので
ご注意を。

蚊取り線香や虫除けは必携。

とてもきれいで
居心地のいい無人小屋です。

2階へは梯子で。

この小屋を推す理由はもうひとつ。

安定した水量の水場があること。
夏の一泊縦走は
少しでも荷物を減らしたいもの。

小屋の近くに水場があれば
小屋までの飲料さえ持てば
あとは小屋で水を調達できるので
荷物が減る。

そしてその水場が
キンキン冷えっ冷えとくれば
ビールを常温で持ってきても
キンッキン冷えっ冷えの
一杯をごくごくと味わえる。

たまらん。

 

水場まで3分。

モロビの森を抜ければ
雪田草原に出る。

この登山道の先は源太ケ岳の直下に出る。
そして地形図にはないが
その手前途中で分岐していて
大深岳方面への登山道と合流する。

ゆるやかに下っていく。
7月下旬には
キンコウカやイワショウブ、
モウセンゴケなども咲いている。

この先分岐までいけば
ムシトリスミレやエゾツツジ、
ウサギギクなども。

登山道の真ん中に水場がある。

水量はいつも頼もしいくらい
しっかりと出ている。

そして、とにかく冷たい。

顔を洗おうと水をすくって
ジャバジャバと
3回もやっていると手が冷たくて
もうできないくらいだ。

ビールは洗濯ネットなどに入れて沈めておけば
1時間もまたずに冷える。

おそらく缶を5分ほど
水のなかでくるくる回していれば
10分もかからず冷えるかもしれない。

きょうと明日の水をくんで、小屋へ戻る。

女性ひとり避難小屋泊まり。怖くない?

これはわたし個人の経験からですが。。。

わたしも基本はソロ登山。
もちろんテント泊も小屋泊まりも
避難小屋もひとりです。

小屋に一人っきりだったら怖いかなと
いつも不安でしたが
だいたい誰かいるもので
まるきりのぼっち泊は経験がありません。

テント泊は積雪期にしか行かないので
山域にぼっちテントになりますが。

なにかいろいろ出てきたらヤだな。
そう思うとキリがないので
怖くて死ぬことはないし
明けない朝はない!

そう考えています。
実際のところ、テント泊も
小屋泊まりも
日暮までにすることが多くて
忙しいまま夜になり
夜中に目が覚めても
星がきれいすぎて怖いもなにもなく
朝になる、そんなパターンばかりです。

怖い思いをしたことがないのは
たまたまかもしれませんが
そんな不安で尻込みするのは
もったいないくらい
楽しい経験ですよ。

ご来光を見るならどこがいい?

大深山荘から縦走路を
大深岳分岐の稜線まで登る。

日の出の30分前から
雲が紅色に染まって美しい。

日の出時刻を調べて逆算して
小屋を出る。

小屋から分岐まで約30分。
歩きにくいゴーロの登山道で
まわりは背の高い笹薮。

刈り払いは広くなされているが
夜明け前はクマの活動時間なので
鈴やホイッスル、あるいは蚊取り線香など
用意しましょう。

 

源太ケ岳でご来光を見る場合

源太ケ岳なら
大深山荘から50分ほど。

東の空のフチが
白んでくるころ出発すれば
稜線をあるくうちに徐々に
星の数が減っていく。

源太ケ岳の山頂がもし風が強いなら
少し下って、標柱のあるところで
風を避けて日の出を待つ。

目の前には岩手山。
奥には姫神山。

そして三ツ石山へ続く南八幡平の
稜線も展望できる。

 

こちらは稜線から眺める源太ケ岳方面。
なだらかなので
暗いうちに歩くときは足元の
不安がなくて良い。

夜があければ
野鳥がハイマツの間を
囀りながら飛び交い始める。

 

小畚山方面でご来光を見る場合

大深山荘から、
大深岳をゆるく登って
ぐんぐん下ってコルにでて
登り返して小畚山だ。

だいたい2時間ほどの行程。

展望のよい小畚山でご来光を見る場合
夜明け2時間前に出発し
暗がりのなかを、
あまり足場のよくない箇所を
アップダウンする。

小畚山まで登らずとも
このコルからの展望も良いので
おすすめ。

ここまでなら
小屋から1時間30分弱程度だ。

8月以降なら
岩手山と源太ケ岳の
間から朝日が登る。

こちらの画像はそのコルからの
7月30日の日の出。

右が岩手山、左が源太ケ岳だ。

日の出を眺めながら
明るくなった登山道を
小畚山に登れば
朝日のなかでモーニングコーヒーを
のんびりと楽しむことができる。

はじめての無人小屋泊まり、
いかがでしょう?

ちょっと物足りないという健脚な方は
三ツ石山から大松倉方面へ向かい、
もう一泊の行程をプラスして
そのまま岩手山へ登るのも。

岩手山の八合目小屋も
あんな標高なのに
水が豊富。

岩手山から
松川温泉へ下山すれば
デポした車が待っている。

下山後は
松川温泉で疲れを癒そう。
疲れた体にじわっと心地よい泉質。

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