2015年6月13日 国見温泉から笹森山経由で国見峠

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4月の早春に貝吹岳に登った。そのトラックが以前残雪期に辿った、雫石スキー場の、高倉山から秋田駒までのトラックと繋がれば面白いなと、そしてタケノコでも採れれば、なおいいなと。
そんな動機で国見温泉から、笹森山を経由し国見峠を越えてみた。
国道46号線、仙岩トンネルを岩手側に抜けた貝吹岳の登山口から、国見峠を臨むことができる。その山腹にはかつての国道46号線がある。
そして、国見峠には古代五道(※)のひとつとして、八幡太郎義家や坂上田村麻呂の時代から拓かれてきた古道がある。
ここ、国見には古代、近代、現代の3つの時代の道が刻まれているのだ。
(※)古代五道とは、陸奥と出羽を隔てる奥羽山脈越えの道で、
 鷲座(わしくら)は現在の須川峠、柳沢は柏峠、大菅の谷は白木峠、
 楯座(たてくら)は真昼峠、石座(いしくら)が国見峠のことを指すそうだ。
 ・・・ということを、藤原優太郎さんの著書東北の峠歩き
から知る。
9時10分ごろ、小雨のなか国見温泉に到着。
ここは秋田駒ヶ岳の、国見登山口だ。駐車場も広く、水洗トイレも完備。
そして温泉もすぐだ。
9時18分、出発。
駐車場脇に温泉が湧く。あいにく温度は低い。
風があり、小雨だったので雨具を着込んでスタート。
国見峠方面の登山道は、石塚旅館の道路を挟んだ向いにある。
特に標柱もないが、地元のタケノコ採りの人々によって道はしっかりと踏み固められている。
途中で、タケノコ採り帰りの母さんたちに今から行くのかと冷やかされる。
どうやらタケノコメインの入山と思われたらしい。
沢を渡渉。
雨ではあるが、林の中は風も弱く雨も気にならない。
今日は採り尽くされたかと思っていたがタケノコは、割と見つかる。
地味でかわいいオクエゾサイシンも発見。
花が分かるだろうか。
雪が残る周辺では、ショウジョウバカマや
キクザキイチゲが遅い春を謳歌していた。
その頭上では、初夏の鳥、ホトトギスがやっぱり特許許可局をPR。
10時6分、笹森山との分岐。
分岐はちょうど良い休憩スポットらしく、山菜採りのゴミがちらほら。
分岐から50mほどの標高を登る。
途中、登山道脇にシラネアオイ街道があった。
あいにく全部、花の営業は終了していたが。
写真はシラネアオイの葉っぱ。
花を包んで地中から出てくる葉だけが丸い形なので花がなくとも、その正体はすぐ分かる。
ガスに霞んだ視界に、ぬっと反射板が現れて驚く。
10:16、笹森山到着。
山頂の標柱から少し西へ行けば、三角点がある。
たぶん、見晴らしがいいのだろうが、あいにく本日はガスの中である。
アカモノが咲き始めていた。
ウラジロヨウラクも。
ただし、風があって画像がブレブレ。
吹きさらしの山頂を、早々に引き上げる。
こんな日は森の中を歩くに限る。
笹森山をあとに、国見峠へ向かう。道は平坦で歩きやすい。
さすが、古代からの路。
年季がちがう。
10:44。国見峠。御境塚(おさかいづか)。
南部藩が建てたもので「従是北東南部領(これよりほくとうなんぶりょう)」と彫られている。
この南、貝吹岳方面には秋田藩が建てた「従是西南秋田領」という境塚がある。
雨脚は弱くなったり強まったり。
峠をあとに、ヒヤ潟へと下って行く。
途中途中で展望がきくような、箇所があるのだがあいにく本日見えるのは、ガスばかり。
モミジカラマツが咲き始め。
思いのほか大きい葉。
ブナの木が目立ち始める。
大きくえぐれて、低くなった路を歩く頭上に笹薮が被さる。
ヒラタケ発見。
タケノコとお吸い物にすれば最高。
ガスの中、ぬっと送電線が現れる。
東北電力の送電線巡視路を、本日も使わせてもらう。
11時24分、旧国道に出た。
カエルの声がするので、おそらくヒヤ潟があるのだろうけれどガスで湖面は見えず。
廃道となった国道脇に建つ、国道仙岩峠貫通記念碑。
古代から近年までこの峠越えは難所だった。
今では、トンネルが開通しこの道も役目を終えた。
国道のなごり。
看板にはここより岩手県と書かれているが、さびていて見えにくい。
廃道にはまだ白線が残る。
植物が徐々に飲み込もうとしている。
こんなガスの日に、忘れ去られた道を辿っていると、たいていは霧が晴れればそこは戦国時代だったり、ナルニア王国だったりするものだ。
果たして、私は無事に現代の道に帰れるだろうか。
アスファルトの割れ目からは、オオバコが逞しいグリーンラインを描く。
白線はほとんど消えてしまっていた。
この端渡るべからず。朽ちた手すりが怖い。
何だか不思議な光景だ。役目を終えた道は、こうしてひっそりと崩壊していくのか。
深い谷は、木々で覆われて見えない。
12時3分、旧道歩き終了。
無事、国見温泉に至る現代に戻ってきた。
12時16分、温泉到着。
本日の収穫。

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