かなり昔、八幡平から松川温泉へ
源太ケ岳を経由して下ったことがある。
あの日は曇天でせっかくの景色が
まったく見えず
そのうちもう一度と考えていた。
梅雨明けの晴天狙って小屋泊まりで
八幡平〜三ツ石山を縦走してきた。
裏岩手縦走コースとして人気の
コースでもある。
時間と体力ある人は
三ツ石山を越えて
さらに岩手山の高みを目指すのだが
あいにく片付けたい仕事もあり
がっつり縦走は次回へもちこし。
今回は八幡平〜畚岳〜諸桧岳
〜嶮岨森〜大深山荘
〜源太ケ岳〜大深山荘泊まり
〜大深岳〜小畚山
〜三ツ石山〜松川温泉
のルートで。
ルート詳細はこちらYAMAPで。
松川温泉からバスで八幡平へ
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/P9228812.jpg)
盛岡方面から松川登山口駐車場に
到着すると、こんな感じ。
松川荘への下りの道が左手にある。
このまままっすぐ行けば、
バス停のある峡雲荘。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/P9228813.jpg)
駐車場には水栓トイレがある。
紅葉シーズンは朝5時ぐらいから満車。
そのときは、駐車場を通り過ぎて
まっすぐ地熱発電のほうへ下っていくと、
駐車スペースがある。
三ツ石山への登山口にはこちらが近い。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/1.jpg)
暗いうちに横手を出発。
松川温泉の登山者駐車場は
平日金曜日とあって駐車は一台のみ。
ここにクルマをデポし
シーズン中のみ運行の
アスピーテ樹海ライン循環バスで
八幡平頂上を目指す。
峡雲荘の前にバス停がある。
8:30分のバスで八幡平に9:05着。
これを逃したら
次は10時台しかない。
八幡平頂上まで500円ちょっと。
途中の藤七温泉で降りてもいいが
藤七温泉から畚岳へのコース状況が
わからず、そしてそのコースが
使えない場合は、
藤七温泉から登山口までは
登りになるのがヤなので
八幡平まで行った次第。
バス停は峡雲荘の前にある。
ちなみに松川温泉は
シャワーがないので
洗髪したい人は要注意で。
シャワーどころか
洗い場は水がでる蛇口だけ。
温泉成分ですぐにダメに
なってしまうとのこと。
なんだかとても効きそうな泉質。
八幡平でバスを下り、
レストハウスをのぞいたり
展望デッキで浮かれたりできるのも
今日の行程は小屋泊まりの
のんびりタイムだから。
いいですね。余裕ある山歩き。
登山口まで、樹海ラインを
藤七温泉方面へ畚岳など
眺めながらしばらく下る。
やがて登山口に。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/2.jpg)
駐車スペースはこんな程度。
このちょっと下に同じくらいの
広さのスペースがある。
畚岳〜諸桧岳
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/3.jpg)
9:40ごろ縦走スタート。
展望よく森吉山までくっきりと。
最初のうちは
登山道はこんななだらか。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/4.jpg)
まずは一座目の畚岳1577m。
ここで標高1460ぐらいなので
100m弱で山頂だ。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/5.jpg)
登山道は途中から、こんなふうに。
石がごろごろで歩きにくい。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/6.jpg)
ザックは途中でデポして
空身で山頂。
三角点だけあって見晴らし良好。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/7.jpg)
畚岳をくだって
ハイマツ帯をなだらかに。
めざすモロビ岳のモロビとは
アオモリトドマツのこと。
景色いっぱい黒々とした森が
そのモロビの群落だ。
独特の甘いお茶のような香りが
一帯に漂う。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/8.jpg)
畚岳と諸桧岳の途中には
いくつかの沼が点在する。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/9.jpg)
ところで
なだらかな稜線歩きのこのコース、
登山道は石ころだらけで
なかなか歩きにくい。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/10.jpg)
諸桧岳手前のだだっ広い稜線。
左右は笹に覆われている。
ここをぬければまもなく今日の2座目の
諸桧岳。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/11.jpg)
11時ちょい過ぎ、諸桧岳。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/12.jpg)
きた道を振り返ると
畚岳がよく目立つ。
諸桧岳から劍岨森
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ゆるく下っていく。
斜度は優しいが足元は
相変わらずのゴーロ歩き。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/14.jpg)
11:35、石沼。
名前の通り、広い沼に石が点々と
まるで庭園のよう。
まわりは笹だらけで
標柱はクマによってボロボロ。
だがお腹もすいたし
沼の景色もいいのでここで一息。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/15.jpg)
今日はトンボが多い。
そしてきょうは
ずっとアブが同行してくれている。
できればオニヤンマに
同行願いたいのだが
トンボしかおらず、彼らは
アブには見向きもしない。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/16.jpg)
ゴーロを少し登る。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/17.jpg)
12:15前諸桧。1481。
アップダウンはあるものの
このコースは基本下りだ。
久々の一泊装備にはありがたい。
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ここから100mちょっと下って
60mほど登り返せば劍岨森だ。
あの右のピーク。
奥のなだらかな稜線は
源太から大深岳への稜線だ。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/19.jpg)
ヨツバヒヨドリの
シロバナと通常色と。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/20.jpg)
劍岨森へ下っていくべ。
シュッとして
なかなかかっこいい。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/21.jpg)
劍岨森登りの途中で
きょうの宿が見えてきた。
あそこまで行けばと思えば
とても気がラク。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/22.jpg)
劍岨森の岩の山頂部。
一帯は火山帯であることを
思い出させてくれる。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/23.jpg)
三角点。
標高1448mなり。
あとはのんびり展望のよい
尾根を行けばきょうの行程は終了という
なんと気楽で贅沢なこと。
劍岨森から大深山荘、源太ケ岳
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/24.jpg)
ときどきダケカンバの
アート回廊。
一年の半分は雪のなかなんだろうな。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/25.jpg)
鏡沼が登山道から見下ろせる。
名前の通り、空を映す鏡となっている。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/26.jpg)
この橋が出て来れば
小屋はもうすぐ。
かなり前に来た時も壊れていたが
まだ壊れていた。
むしろまだあることに感心する。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/27.jpg)
14:00、小屋。
見れば窓が開いているので
今日の宿泊者がいるのだろう。
平日なので優雅にボッチ泊まりと
思っていたので、ちょっと残念。
大深山荘はこんなトコロ
あそこは出るよという話も
チラホラ聞くが、
こんなキレイで水場もあるいい場所、
泊まらないのはもったいない。
ボッチ宿泊で「出た」ら
ドキドキヒヤヒヤするの
めんどくさいなと思いながらも
そもそもじぶん、
霊感もないしなと開き直った。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/28.jpg)
やたら元気なおっちゃんがいた。
宿泊者のスペースを仕切っていて
最初はうざいなと感じたが
どうやら面倒な人ではなさそうで
ちょっとほっとする。
おっちゃんのおかげで
このスペースに1人、
寝ることができた。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/29.jpg)
トイレはバイオトイレ。
洋式便座。キレイ。
小屋の周辺にはベンチがあって
暑い日など外で晩ごはんもよさそう。
バルコニーにはテントひと張りは
余裕でできそうなスペースがある。
備え付けのサンダルもあり。
水場について
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/30.jpg)
小屋から3分ほどで水場がある。
しかもこんな「ハウルーッ」と
叫びたくなる草原にある。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/31.jpg)
まだ時間もあるし
いっそ三ツ石小屋まで行こうか考えたが
例のおっちゃんの話では
三ツ石のほうの水場は今日は
枯れ気味のようだ。
あちらは4〜5日も雨がないと
水の出が悪くなるとのこと。
一方こちらの水場は湧水で
キンキンに冷えた水が
常に豊富に出ている。
水を確認してから
日没前に源太ケ岳を往復してくる。
源太ケ岳往復
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水場の周りは花が豊富で
エゾツツジがまだ咲いていた。
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こちらムシトリスミレ。
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アオモリトドマツの
実も今は見頃。
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源太まで1時間ぐらい。
往復で2時間。今日は時間はたっぷり。
さすがに誰とも会わない時間。
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夕暮れ近い時間に
展望の山頂を独り占めで
コーヒータイム。
ハイマツが多いので
その実が好物のホシガラスが
忙しく飛び交う。
雲が濃くなってきたので
ぼちぼち帰るか。
ゆるやかな稜線を山小屋へ。
今日の宿泊者はわたし含め7人。
2階建なので余裕のスペース。
ほとんど単独か2人連れなので
日没とともに誰ともなく就寝。
ありがたい。
夜は冷え込まず、虫もいなく
寝心地よかった。
3時ぐらいに起き出すと
空は満天に星がひしめいていた。
![](https://bariko.jp/blog-yama/wp-content/uploads/2022/08/37.jpg)
小屋の窓からの夕暮れ。
グッナイ!
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