【秋田の山】女神山への土手森コース

【秋田の山】女神山への土手森コース

秋田県美郷町から女神森へのルートとして

うしろのツルコースが開かれて数年。

もうひとつ女神山への稜線コースが整備された。

それが「土手森コース」

地元、六郷登山協会の尽力で復活したこの道を

ようやく歩いてきた。

 

土手森コースとは

秋田県の県南、現在の美郷町に

かつては湯田という集落があった。

この湯田は現在では六郷ダムに沈んでしまっている。

 

この集落がダムに沈む前までは

隣県岩手にある湯田との、

峠を往来しての交流が盛んだったそうだ。

 

その名残がうしろのツルと呼ばれる生活道や

今日、紹介する土手森の稜線に残る道である。

 

峠越えの道は

うしろのツルや土手森の道のほか、

季節や天候によっては

沢を使ってのルートも使われたようだ。

コースタイム(うしろのツル合流まで)

土手森登山口→1.4km(50分)

土手森→0.4km(15分)

シシパゲ→0.5km(20分)

676ピーク→0.7km(20分)

カナクラ鞍部

山行レポ

登山口について

秋田県美郷町から女神への新ルート、

土手森コースの登山口はこの画像の通り。

黒森峠を越えて5分ほどくだったところにある。

クルマは工夫すれば4台ほどは停められるだろうか。

 

この峠道は、路面状況もよく展望も良いが

11月中旬ごろから通行止めになるので

事前に通行可能かどうか確認をお勧めする。

 

コース状況レポ

今年令和5年、秋田ではクマの被害が

連日ニュースになっており

登山者としても気になるところ。

 

正直、これから入る土手森コース、

整備されて日も浅いこともあるから

ヒトよりクマと会う確率のほうが高いんんじゃ

ないのかと、不安もあった。

 

だがまあやっと土手森コースに来れたのだし

鈴を鳴らしてときどき笛を吹けばいいだろう。

つまりは、この新コースへの好奇心のほうが

クマへの不安に勝った

9:30スタート。

そして10分も経たずに新品の標柱があって

滝ノ峯。

この名前の由来はわからない。

 

このルートは地元の登山会である、

六郷登山協会の強者たちが整備した道。

彼らがここを整備したきっかけは

昭和初期まで使われていた生活道への

思い入れと探究心だ。

 

この道はもともとはダムに沈んだ集落と

峠の向こうの集落との往来のための道。

きっとこの滝ノ峯の名もその歴史に因んだものなのだろう。

 

登山道としてのルートとしては新しいが

近年まで長く人の足の往来が育ててきた道。

足の裏に優しく、とても歩きやすい。

 

道は秋田と岩手を分つ稜線上にあって

樹林帯とはいえ快適な尾根歩きができる。

まだ気温の高い日ではあったが

ミズナラの木陰と渡る風が心地よい。

 

このルートは最近は女神山の山開きの日などに

使われるようになったらしい。

それでもここを歩く登山者は稀なようで

ササがときどき鬱陶しい箇所もある。

そんなササが元気な箇所もあるものの

ルートは明瞭で不安になるようなものではない。

 

10:25 土手森。

国土地理院の地形図ではP740と記されてある。

 

展望は樹林帯につき、梢の向こうに

端正な三角形の女神山を見ることができる。

 

ピークからゆるく40mほど標高を下げる。

 

雪が深いらしく

斜めに生えている低木ゾーン。

苔やシダも茂っていてなかなかステキな

ゾーンで思わず感嘆の声が出た。

 

やってきました!シシパゲ!

うしろのツルの登山口近くの看板には

ヒヒパゲと記載されている。

その不思議な語感に惹かれ、うしろのツルを歩いた。

その語源はわからないがおそらくアイヌ語に

由来するのだろう。

 

アイヌ語をつぎはぎで当てはめれば

「避けるべき崖」とも推測できた。

たしかに里から眺めるこの場所は

白くむき出した崖になっている。

実際はどうなのだろう。

 

シシパゲ分岐からやや下って展望台。

仙北平野が黄色く染まって圧巻だ。

 

よくよく見れば

大曲の花火競技会会場近く、西山山地の

その奥にうっすらと見えるのは男鹿真山から寒風山。

 

写真アップしてみた。

男鹿半島がうっすらとね。

空気が澄めばもっとくっきりだろう、。

 

右手を振り向けば

右から女神山、奥に真昼岳。

手前にはうしろのツルのコース稜線も。

 

さて展望に満足し先へ。

シシパゲ分岐からゆるく尾根を下る。

 

尾根をややそれて付けられた登山道は

ササが元気になりがち。

それでも道は明瞭で、ときどきピンクテープもある。

ルートに不安な箇所はない。

 

11:18 ピーク676。

コースタイム、標準より時間がかかっているのは

撮影や寄り道が多いためだ。

実際はもっと早く行程を進むことができる。

 

676からはブナの美しい尾根となり

真昼山地らしい景色となる。

 

気持ちのいいブナの尾根をしばらく行き

676の鞍部を少し登り返したところから

カナクラ鞍部へ向けての巻道となる。

 

尾根をそれての巻道になると

道はやや不明瞭になってときおり薮が被る。

それでもこうした箇所では随所に

ピンクテープが付けられてあるので

迷うことはなさそうだ。

 

谷ならではの素直に伸びたブナが美しい。

 

11:40、カナクラ鞍部。

今日の目的地はここ、

うしろのツル道との合流点である。

 

ここからはうしろのツルと合流し

県境稜線のピークを巻くようにして

女神山へ向かうのだ。

きょうはあれこれ撮影したりと寄り道したので

時間がかかってしまった。

なのでここまで。あとは引き返す。

 

存在感あるまっしろなキノコは

ドクツルタケ。

もうそんな季節だ。

 

ところで

今年、はじめてブナの実を見た。

かなり貧相なのがぽつんと地面に落ちていた。

 

枝を見上げて目をこらしても

昨年はあんなにたわわだったブナの実が

まったく見えない。

足元には昨年の実のカラが夥しい。

 

自然の摂理とはいえ

クマが少し気の毒に思えてしまう令和5年の晩夏である。

秋田県の山歩きカテゴリの最新記事

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。