2012年7月21日 九階の滝(後編)

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雪渓の回りには早春の花、キクザキイチゲが咲いたばかり。
まさか7月に見られるとは!
他にもバッケやゼンマイも出たばかり。

下降してきた方面を振り返る。
九階の滝までは、稜線から170mほど降りるのだ。
ここで100mは下ったろうか。

目印の大岩。沢の岸にそそり立つ岩壁から
転がり落ちてきたらしい。

今日は天気の割には涼しい日だが、
それでも雪渓から流れてくる冷気が気持ちいい。

途中、唯一、九階の滝の上部が見える場所。
下部からは見えない部分だ。

前方の壁の下が二俣。

険しい地形に、本日の先行トレース。
チョッパーじゃないよ。カモシカだよ。

11時13分。滝が現れて二本目のザイルを出す。

くどいようですが、ここにもご丁寧にトラロープがしっかりと固定。
こんな場所にトラロープ頼りにのこのこ来る輩がいるのだろうか。
設置した人の感覚が理解できない。

滝の横のブッシュに支点をとって、本日最後の懸垂下降。

隊長は肩がらみ。

ブッシュを抜けて一旦、滝の階段に降り立ち、
その後、沢へさらに懸垂下降で着地。

倒木や流木が多い沢をしばし歩く。

間もなく最後の滝。
脇のブッシュに掴まりながら下りて行く。

一段目を下りて振り返る。
小人が修行できそうな小さな滝、発見。

こちらも下って行く。

バンドに降り立つと
そこにはカエル師匠が待っていた。
カエル師匠の真剣な眼差しに誘われて、
せっかくなので三点支持を教えてもらう。

ありがとう。カエル師匠。
ここが師匠のテリトリーの滝らしい。

11時34分、丸い釜に注ぐ滝。

と、その奥に見えるは!

ついに到着!11時36分。
九階の滝の下部。

でかいです!
なのに、たおやかです。
岳人にここを、ハーケンなどで傷つけることなく
登った記録があったが、このつるつるの
のっぺらぼうのどこを、どうやって登ったのか。

逆さ九階の滝。
ここからは、滝の全容は見ることはできない。
見えているのは九階の滝の一部で、まだ先に続いている。

ひとしきり、滝を眺めたら
お腹もすいたし、雪渓に刺して来たノンアルビールも
呼んでいるので、引き返すとしますか。

雪渓トンネルの中は寒いくらい。
しかも雫が冷たい。

さて、一気にここから100m近くを登るのだが、
あちらのトラロープが設置された場所が
どんなことになっているのかも気になる。
というわけで、ザイル回収班と、
トラロープルートリサーチ班に別れる。
あのポイントまでも結構な斜度だが、登れないこともない
なぜ、あんな高い中途半端な場所で
トラロープを止めたんだろう。
不審に思いながら登る。あとでその理由が分かったが。。。

フリーで下るには厳しいが、
登る分には樹の根をホールドにして
何とか登れる。トラロープは新品。

尾根に上がると、道は刈り払われており
赤テープが行く手を案内する。

左手には白い岩肌が、梢の奥にまぶしい。

大木があって、確かこのあたりが
「正規ルート」との分岐だったかな~。
すみません。定かではありません。

テープはくどいくらいに丁寧に付けられていて
気がついたら、下降開始ポイントそばの仲良し三本ブナまで
来てしまっていた。
ここでザイル回収班を待つ。
ザイル回収班は、直登ルートを
クライミングしてきて、かなり疲労した様子で合流した。
トラロープルートがあっけなかったので
ちょっと羨ましい。。。

13時45分。赤水沢に戻って来た。
さて、あのトラロープは何だったのだろうと
調べてみると
6月にテレビ東京が取材に入っていたようだ。
憶測ではあるが、撮影部隊を入れるためのものだったのか。
番組のスナップを見てみると、
私が「こんなハンパに高い場所で
トラロープが終わっている」と思った地点だが、
撮影された6月は、
沢に結構な雪が残っていたので
ひょっとすれば、雪があればあのロープの高さは
危険な高さでもなかったのかもしれない。
それにしても、撮影から一月も経っているのだから
トラロープの回収ぐらいしてもいいものだと思う。
この方が、来た人が喜ぶとでも思ったのだろうか。
だとしたら無粋としか言いようがない。
無粋で済めばまだいいが、
装備も経験もない人が迷い込んだら、どうするつもりだろう。
辿り着けない場所があってもいいではないか。
むしろ、それがいっそう森吉の魅力を奥深いものにしてくれる。
それを、だれもかれもが容易く辿り着けるようにすることに
何の価値と魅力があるだろうか。
原始の姿が損なわれ、ゴミだらけになった展望台から眺める神の滝が、
果たして人の心を打つだろうか。
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