2016年1月30日 泥湯温泉から小安岳ラッセル

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小安岳は高松・山伏岳縦走の際には、
その山頂を巻いて
夏道が付けられているものだから、
いつも素通りしてしまう頂だ。

 

標高1301m。
その北の尾根上には標高1291mに三角点がある。
登山口に温泉があり、
冬期も除雪がされていてアプローチには悩まずに済む。
家からも近いので、ぜひ冬に登りたいと思っていた。

 

夏は広い駐車場があるのだが、
あいにく駐車場はこの程度しか除雪されていない。

 

駐車場の奥の山際付近は、
硫化水素ガス発生の立ち入り禁止区域。
下山時に間違って
この危険区域に下りてこないようにと、少し緊張する。

 

窪地など、雪が溶けたような箇所ができていれば
この付近では絶対近付かないことだ。
ガスを吸い込めば一瞬で意識を失う。
また、仲間が急に倒れ込んだ場合も
この付近においては、絶対駆け寄らないことだ。

 

8時42分、出発は高松岳登山口。
この堰堤のある沢の横の尾根を使う。

 

尾根に上がるまでの50mかそこらが、
直登してしまったものだから
雪も深くて難儀した。

 

9時9分、尾根に上がる。
南側は植林の杉林。
さてここから1150m付近まで
標高差250mの急登のラッセル修行が始まる。

 

本日のギアはスノーシュー。
急登の下りを考えれば、ワカンだなとも迷ったが、
1200m付近の
気持ちのいい尾根歩きに重きを置いてのチョイス。
そして久々に登場のルート旗。

 

リョウブの実が。

 

ブナ帯へ出てもひたすらラッセル。
雪はさらさらのパウダーで、こんな日はラッセルよりも
バックカントリースキー日和なのだろう。
だが私はスキー欲が低いので、行きたい山へ行くのだ。

 

このルートを登る人がいるのだろう。
ピンクテープが2カ所、下がっていた。

 

振り返ると、泥湯温泉が眼下に見える。

 

視界がちょっと開けるポイントがある。
本日は展望はガスでイマイチだが、
遠くが見渡せると気持ちがいい。

 

10時。大きなクロベ。
標高は1000m付近。
ちょうど良い広場があって、一休みできるポイント。

 

1000mを過ぎると、とたんに気温が下がって
樹木にも氷雪が付き始める。
それにしても、この傾斜!
吹きだまりで出来たギャップに
ずり落ちながらぐいぐいと登って行く。

 

ガスが濃くなる。
雪庇を踏み抜かないように気をつけながら、
ウサギのトレースを辿る。

 

真っ白である。この先に、
やがてぽかっとまるでゲレンデのような斜面が出てくる。
尾根はいつのまにか広くなり、
道迷いしやすい地形となってきた。
登りのうちはいいのだが、
下りでトレースが消えたりしたら確実に迷うだろう。
地形図を見れば分かるが、このコース、
一本尾根を西に間違えれば、下山の最後に沢に出る。
そして一本東に間違えれば、
運悪ければ硫化水素ガス発生地区に出る。
登ってきた尾根を間違えるわけにはいかないルートなのだ。

 

というわけで、ルート旗登場。
急な斜面をジグを切って登りながら、立てて行く。
GPSもあるのだが、防水でないためいつもザックの中で
保険として背負っている。

 

11時5分、傾斜が緩んでP1246の肩に出た。
急登から解放され、
ここから先は平坦に近いような起伏となる。
下り口にルート旗を立てて、樹林帯を出る。

 

気持ちのいい雪原。
これで晴れていれば、
鳥海山や高松、山伏と絶景が見られただろう。

 

だだっ広い尾根はガスで視界がイマイチ。
地形の変化に乏しく、
コンパスを当ててピーク1246を目指す。

 

雪山の味方。ルート旗とコンパス。

 

11時38分、ピーク1246。
思ったよりも起伏のあるピークだったので
分かりやすくて拍子抜けした。
もっと平坦かと思っていた。
そのピークからあちらが、小安岳三角点方面。

 

髪の毛は凍っているが
風もなくのんびり歩ける。

 

11時55分、多分このへんが三角点。
ここを緩く下って緩く登れば、小安岳に至る。
数百メートルほどの距離なので、小安岳へ向かうとする。

 

12時18分、小安岳山頂!
ガスでよく回りが見えないが、
一瞬ガスが薄くなったときに
見えた地形では、ここが最高地点。

 

山頂タッチのあとは、展望もないので引き返す。
雪庇が不気味。

 

ピーク1246が見えて来た。お腹も空いてきたが
どうしても雪山では、
下り口が確実に分かる場所まで行かないと、
私は落ち着かない。

 

1200M付近まで戻ってきて、
下り口を確認してから湯を沸かして
エネルギー補給。厳冬期のこんな標高の屋外で
のんびりとラーメンを食べていられるのも、
風がないがため。

 

13時20分、さて下るとするか。
改めて、迷うだろうなと思った樹林帯をのぞき込むと
これで、トレースもルート旗もなければ
絶対ルートロスするだろうなと
容易に想像がつくような、
特徴の無いブナ帯が広がっている。
GPSもいいのだが、目視で分かるルート旗には
とてつもない安心感がある。

 

急斜面はふかふかの雪のおかげで快適におりて来られた。
14時35分、泥湯温泉に到着。
空には今更ながら、薄く青空がのぞき始めていた。

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