クマゲラは日本最大のキツツキの
仲間で国の天然記念物。
本州では生息域はブナの森に限られ
東北のごく一部でしか確認されていない。
(画像提供はT中さん:森吉のクマゲラ)

カラスほどの大きさで、頭が赤い。
メスはもう少し頭の赤が小さい。
主に幹の間にいるアリを食べる。
だから虫がいるような
朽ちかけた大木がある、ブナの極相林が彼らの住処だ。

巣穴は子育て用のほか、いくつかの寝床用を
縄張り内に持つそうだ。


先月乳頭山でそのクマゲラのものらしき
巣穴跡を見つけた。
山の中になんで電柱があるんだろうと思ったら、
それはやたらまっすぐなブナの木だった。
巣穴はそこにあった。

ごく最近、付近の大木が倒れたらしく
この電柱ブナの周りは、広い空間ができていて
すっきりと見晴らしがいい。
しかも電柱ブナは南にやや傾斜している。
これはクマゲラ目線では高級住宅ではないか。


季節はぼちぼち春。そろそろクマゲラが
求愛やらで忙しくなるころだし
ひょっとしたら、目撃できるのではないかなと、
雪深い乳頭温泉郷をスノーシューで出発した。


孫六温泉から先の急登。
今年は雪がとっても少ない。


急登を登り切ればしばらくは
ゆるやかなブナの尾根。


このブナの尾根を歩いていたら
クマゲラらしき立派なドラミングが響いてきた。


音の主はあちらの尾根にいるらしい。
縄張りを主張しているのか。


前回見た巣跡を見上げる。
ズームレンズがなくてこれで精一杯。
画像ではわかりにくいが巣の形は楕円形である。
しかもさほど古くもない。


森を散策していると古木をほじくった跡があり
このような派手なほじくり方をするのは
だいたいクマゲラの可能性が高い。

新しい食餌跡だと、こんな木の周りには
大工でもいたのかと思うくらい
たいそうな木っ端が散らかっているのだ。


律儀なほどにまん丸な穴はアオゲラとかだろうか。
クマゲラとちがい、きっちりとした円である。


クマゲラを探してウロウロしていたら
頭上にクマの食餌跡が。
昨秋のものだろう。
登山道から50メートルも離れていない。
ここから登山者を眺めながら
ブナの実を頬張っていたのかもしれない。