鳥海湖ぶらり旅

鳥海湖ぶらり旅

きょうは前回延期とした女神山の
ご案内の予定だったが、
またしても雨。

朝から真昼山地にはどんよりと雲が
張り付いていたので、来週のご案内の
下見にと、鳥海湖へ。

この時期の鳥海湖といえば、色とりどりの
花の饗宴。
もう山頂などどうでもいいレベルの豪華絢爛さ。

お天気は雨予報だが、風さえ強くなければ
このコースは雨でも楽しい。

9時ごろスタート。
この標高だもの涼しいだろうと
期待したものの、東からの風がフェーン現象を
起こしているようで蒸す。

新山は見事な滝雲が雪崩れ込んで
下界からの眺めが圧巻だった。

ミヤマカラマツ。
托葉がないのと
このほのかなピンクがカラマツソウとの違い。

今年のブナの実はやたらでかい気がする。
登山口の、年の半分は雪の中であろうブナも
立派な実をつけていた。

ミズキも実りのシーズン。
テーブル状の枝の上に葉っぱの
テーブルクロスを敷いて、
春は虫たちに花の蜜食べ放題。
これからは鳥たちに
木の実食べ放題をオープンだ。

それにしても暑い。
そして今日は体は重いわ
膝は痛いわで七合目まで行ける気が
まったくしないのだ。

賽の河原付近に残雪がある。
靴のエッジが食い込む程度には
柔らかい。

チングルマが花盛り。
ハナバチも忙しそう。

賽の河原は、雪解け水がざあざあと豊富。
まだしばらくは水が使えそう。

御浜への登りが始まると
夏の主役たちがちらほらとお出迎え。
だるいの腹減っただの
ぐずぐずした気分が徐々に回復していく。
単純なものである。

草原の上は束の間の青空。

ニッコウキスゲが増え始めると
御浜小屋到着だ。

もう登山者は新山へ向かったのか
静かである。

ひょっとしたら静かな理由は
これかもしれないが。
ごもっともでございます。

熊鈴がここで必要かどうかぐらいは
ある程度学習してほしいとつくづく思う。

鳥海湖を眺めにと、
小屋をまわったとたん強風だ。
御浜の外輪までの道中が無風でも
ここでだいたい風が強い。

風速を測ったら9m前後ぐらい。

ふたたび小屋前に退散し
ひさびさにレギュラーコーヒーを。
うっま〜。

御浜神社では御朱印もいただける。
欲しい方は500円とともに登ってこよう。

目の前にはニッコウキスゲの草原。
もうここで満足すぎる。

かなりのんびりしてから
意を決して強風の尾根を分岐まで。
岩がごろごろで歩きにくい。

この一帯も花の楽園なのだが
あいにくのガスと強風で
さっさとここまで降りてきた。

風が強いのと雨が降ってきたので
さて、この周回コースどうしようかと
悩む。

見れば、雪がやっと溶けたばかりの
山腹は、まるで荒地の魔女でも
いそうな雰囲気。

まあせっかくなのでと進むと
残雪トラバースゾーンに。
結構な斜度のトラバース。
アイゼン的なものがないので戻ろうかと
無精の言い訳にしたところ、
向こうから男性が1人渡ってきた。

雪も柔らかいし雪はここだけなので
歩き慣れてる人なら問題ないだろうとのこと。

ならばと、靴のエッジをきかせて渡る。

残雪でひきかえさなくてよかった。
鳥海湖のほとりに出るとしみじみ思う。

近くで見れば意外に大きい丸い湖面を
眺めながら、ぶらぶらと歩く。
天国だ。

コシジオウレン。
初めて御目にかかれた。

鳥海湖を過ぎれば
展望のよいトラバースが続く。
どうやら下界は晴れている様子。

山は雨が木道を濡らし始めた。

多少の雨でも
風がなければここは楽しめる。

渡渉1箇所。
木道の先、少し上に回り込めば
通過しやすい。

ニッコウキスゲはまだまだ
楽しめそう。

振り返れば残雪と新緑の
見事な景観。
なかなか先に進まないのだ。

御田ケ原分岐のコルに到着。
手前がハクサンイチゲの白、
奥がニッコウキスゲの黄色。
華やかでダイナミックなパッチワーク。

登り返しはこの景色だもの、
全く苦にならず。

ハクサンイチゲの王冠。

風の強い斜面に咲くニッコウキスゲ。

こちらの稚児車は
今年の仕事を終了した様子。

1箇所、この付近でもチョウカイフスマが
見られる。ようやく花が開き始め。
ちっさい。

風に耐えるかのように
下を向いて咲くチョウカイアザミ。
風が強い場所では、この半分ぐらいの草丈のも。

ハクサンフウロも見頃。
この山域でチシマフウロも見られるようだ。
まだ御目にかかれない。

ハクサンシャクナゲも
咲き始め。

雨も止み、風に雨具も乾く。
つくづくのんびり気ままに歩くには
充実したいいコースだ。

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