
さて、テントの設営が終わったので、空身で
明日のルート偵察と、3県境偵察に向かう。

懸念の雪庇崩壊跡の雪壁を越えないことには
この先へ行けない。
その場合は途中に確認した、
唯一突破の見込みのある尾根のコルまで
引き返さなくてはならない。

ど~ん!
3mから5mはある雪壁が
えんえんと尾根を縁取る。
ハングのない壁に、ステップを切れば
越えられるかと試したが無理だった。

秋田県と宮城県の県境尾根がぶつかるポイントが
雪の吹きだまりのようになって
雪壁の高さを埋めているようだったので
そちらへ行ってみる。

尾根に上がれるには充分に、雪が積もっていた。
ありがたい。

ここが、えんえんと聳え連なる雪壁の終点。
ずっと先まで、3mから5mもの壁。

雪壁から尾根に上がると、
目の前には神室連峰の小又山から火打岳に
つらなる魅惑的な白いラインが広がる。
写真では迫力が伝わらないのが残念。
本日はギリギリ雲が山頂にのしかかっていたが
それでも、歓声があがる景観だった。

白く火打岳か。

そしてここは秋田と山形、宮城の3つの県境。
雪庇で尾根の正確な位置が分かりにくいが
ここだけはしっかりとGPSに打ち込んできた。
天気はなんとか持っているが、
西に怪しげな雲が見えてきたので
ひとまず今日の山歩きはここまで。
テントに戻る。

テントの外で、雪を溶かして充分な水を作り、
ビールを雪で冷やしながら、
荷物を整理し、食材の処理を終え、
さあ、乾杯とビールを飲みはじめたら
ポツポツと雨が落ちてきた。
さきほどまで、
夕日が見えそうに晴れていたのに今日は天気が
くるくると変わる。
外での作業が終了した直後の雨で、間一髪。

本日のメニューは、酒の肴にはバッケ味噌。
手早く作ってビールで乾杯しながら
エリンギとピーマン、ウィンナーのソテー。
ビールが終わったら、白洲を新雪で割って
山のフローズン白洲。
メインは塩糀に漬けた豚コマと、エノキ、
ねぎ、ダイコン、
そして初物のタケノコで酒粕仕立ての鍋。
塩糀と酒粕、味噌のトリプル発酵食品で、
素材の旨みがもう!シメはうどんを投入。
ラジオを聴きながら、明日のルートを
確認しながら山の夜が更けていく。
雨はいっこうに止む気配はなく。
時折強い風がテントを揺らす。
翌日は5時起床。
テントの内側はさすがに結露で湿っていて、
シュラフもしっとりと。
雪に差していたペグが外れ、
フライシートがべったりと
テントにくっついていた。意味がない。
雨は止んでいて、あたりには薄く朝もや。
インスタントスープとチーズ、
バゲットで簡単な朝食を済ませ、
コーヒーをゆっくりと味わう。
テントを撤収し身支度を整えたら
7時に出発。

昨日のトレースを辿って、
尾根に上がり軍沢岳をめざす。

日が射して、その山頂方面が見えた。

7時50分頃、軍沢岳山頂直下。
ガスがかかっていて展望が効かない。

山頂の北側の尾根。
ガスは徐々に上がって行って
少しずつ展望が広がってきた。

山頂の北側の尾根にも、大きな雪壁が出来ていた。

南には今回行けなかった大鏑山。

雲が上がって行って、
標高1300mぐらいまでは見えるようになった。
ぽこぽこした山は片倉森。

小鏑山こと禿山。あちらは登山道がある。

ひとまず山頂を後にする。
軍沢岳山頂を振り返る。

虎毛山をバックに。

右に虎毛山。左に高松と山伏。
虎毛山から高松岳へ縦走路があるが、
かなり歩き応えのある距離だ。
その縦走路は昨年、
三滝沢遡行の下山路に使ったが、
かなり笹が被っていて
薮こぎ状態だった。

下山に使う尾根。カモシカ橋のたもとまで続く。

地形図を見れば、
その尾根からいくつかの枝尾根が伸びる。
そちらへ引っ張られないように、
コンパスを当てる。下山はドンピシャで
カモシカ橋のたもとに出ないと、
えんえんと道路脇の
動物避けフェンス越しを歩くことになる。

急な下りだが、雪があるので歩きやすい。
ブナの間隔もほどよくて、気持ちの良い尾根。

標高が下がるにつれ、雪が途絶え薮こぎとなる。
歩きやすいからと、
雪を辿ってぐんぐん下りて行くと
下山の尾根から外れるので要注意だ。

痩せ尾根。
登山道はないが明瞭な踏み跡と、
枝を払った跡があった。
猛烈な薮こぎは免れた。

こちらで出逢ったマンサクは中央部分が黄色。

クロベが現れる。

さらに10分ほど下ると、大きく立派なクロベ。
2本の樹が合体したようだ。

車道が見えてきた。
何だか日常に戻るのがもったいない。

こちらの尾根はイワウチワの群落が見頃だった。
踏まないように気をつけて歩くのは結構たいへん。

無事に、橋のたもとが近づいてきた。

冬はこのフェンスを
またげるほどに積雪があるが、
今はこの通り。
この一カ所だけ、出入りできる。
扉があったのだろうが
ひしゃげて壊れていた。
きちんと締めないままだったのか、
雪にやられたのだろう。

10分ほど歩いて駐車場に到着。
橋の上からは、軍沢岳が展望できる。




軍沢岳は10年ほど前に山スキーで行ったことがあります。
今回の下山ルートの往復です。
鬼首峠からのルートは残雪がないと厳しいですね。
ナイスアタックです。お疲れ様でした。
くぅ~!!何はともあれテン泊空間の贅沢な時間に垂涎ですっ!!
白州、S藤さんチョイスと同じ♪いいなぁ~!!
マニアックな雪稜登山楽しそうでしたね。
oyazyもたまには1泊登山でま~ったりと楽しみ
たいな~
それにしても見事な雪堤ですね!
はしTさん、登ったことあったんですね。あの急斜面、
私にはとても滑り降りる勇気がありませんよ~。
asahiさん、そう!白洲。山崎の方が好きだったけど、最近はコチラの味を覚えました。俗世から離れた山中で
テント一枚で守られた空間で飲むお酒は格別です。
おやぢどの、忙しい連休だったみたいですね。
骨休めにまったりと、山の時間をたのしみましょう。
山はまったりするまでが、がっつりですけどね。