梅雨明けしない週末ではあったが、
かねてから歩きたかった焼石岳界隈の
金明水直登コースを使い、
一泊山行で経塚山~東焼石岳~中沼コースを
ぐるっと周遊してきた。
天気は週初めこそ晴れ予報であったが、
みるみる顔色が変わっていき結局曇りである。
このコース、樹林帯を歩くので
ガスで展望が利かないのはさして問題ではない。
ただ、尿前沢の渡渉や沢歩きがあるので
雨によっては通行は危険を伴うものになる。
ガイドブックなどに書かれているように、
初心者だけで通るにはリスキーなコースである。

胆沢ダムで7時20分ごろユラさんと合流。本日は3人パーティ。
中沼コース登山口は霧雨。
3連休ではあるがすっきりしない天気に、
駐車場はガラガラだ。
途中の林道は、
水が流れた跡が大きくえぐれていて
車高の低い車は難儀しそうだった。
金明水直登コースは、
さらにこの奥に小さい駐車スペースがあるが、
下山に中沼コースを使うので、
ここに車を停めて身支度。

8時11分ごろ、出発。霧雨だが雨具を着るほどではない。
最初の難関は、尿前沢の渡渉だが、昨日までの天気では、
さほど雨量は多くなかったので、
何とか渡渉できるのではないかと
話しながらスタート。

尿前沢まではだらだらと緩い傾斜を歩く。
途中、杉の木にある皮剥の跡はクマの自己主張か。

登山口から30分ほどのところで、
岩を割って立つナナカマド。
ここで単独の男性が越していく。
あとで知るのだが登山道の刈り払いの人だった。

8時56分、沢音が大きくなるとまもなく、
登山道は急な下りとなって
尿前沢に出る。深そうな釜が美しい。
この沢を少し上流へ進めば、
登山道の続きが対岸の急斜面に見つかる。
が、とても解りにくい。
ピンクテープがあったが木の葉に隠れて
見つけにくかったので、
おせっかいだが倒木に長めのピンクテープを
付けてきた。

まあ何とか登山靴のまま渡ることができた。
この先も何度か渡渉があるが、
ここが一番沢巾がある。増水すると厳しそうだ。

そして、ここが対岸の登山道。
ただの崩壊地にしか見えない。
よく見れば奥に小さなピンクテープがある。
渡り終えて、休憩とする。

沢を渡ってしばらくは、やや急な登りとなる。
脇にはフリルの萼片が可愛らしいアジサイ。

登山道が緩やかになると、
霧のなかに見事な幹周りのブナが現れ始めた。
伐採などされていないようで、
巨木があちこちに見られる。

ゆるく尾根道をブナを眺めながら進む。
一泊装備を背負っての山歩きは、
普段ならどうってことのない斜度も
堪える。曇りとはいえ汗が吹き出てくる。

標高850m付近。
ピーク1090の青岩の麓付近にくると
ふいに空気がひんやりとした。
青岩から崩れ落ちた石が累々と重なっていて、
どうやら風穴ができているようだ。
真夏の街で喫茶店に入ったような涼しさで、
みるみる汗が引いていく。

古い看板がある。
このコースはさほど入る人も稀なのか
焼石岳の他のポピュラーなコースに比べ、
標柱というものがほとんどない。
しかし、
沢付近を除いてピンクテープがこまめにつけられており
刈り払いも行われていて、思ったより整備されていた。
ただし、沢沿いにはペンキマークなどはないので
注意が必要。

風穴沿いの登山道。冷房完備コース。

10時18分、ガレ場。青岩からの崩壊した岩が圧巻。
浮石もあるので注意して横切る。

標高1000m付近。水場があった。
冷たくて美味しい。
何の標柱もない。
金と銀があるから銅名水かな、
などと話しながら喉を潤した。

水場の奥には小さな湿原が広がる。
トウゲブキの黄色が華やかだった。

10時48分、ピーク1090の青岩のコルに出る。
青岩乗越だ。
新コースと書かれている方へ進む。
昔はここから天竺沢へ降りて
沢を遡って金明水を目指すコースだったようだ。
青岩乗越の名前はその名残。
今は、その沢沿いの
尾根を歩くコースに整備されている。

樹木が低くなり、
晴れていれば展望があるだろう尾根道となる。

尾根道はやがて30mほどゆるく下って、
天竺沢と再び合流する。

本日は至るところでモミジカラマツが花盛りだった。

そしてコメツツジも多く山腹を覆っていた。

さてまた渡渉かと思いきや、
あの小滝の右側が登山道のようだ。
もはや気分は沢歩きだ。

シナノキンバイが沢沿いに。

天竺沢と登山道は何度も交差を繰り返す。
いっそ沢歩きしたほうがいいくらいだ。
登山靴では滑りそうで怖い。

ここなんか、沢歩きそのものだ。
水量が多いと厳しそうだ。

終盤、登山道は沢となる。

11時51分、苔むした沢を越えていき、
大きな岩を過ぎれば金明水は間も無くだ。

11時53分、沢歩き終了。モミジカラマツの街道に。

11時55分、金明水到着。
水は豊富に流れ落ち、冷たい。
顔を洗ってさっぱりし、ビールを冷やす。

金明水から振り返れば標柱。
このコースでようやく見た唯一の標柱。

金明水小屋はガスの中。予定通り12時の到着。

小屋の前にはベンチと広場。
天気が良ければ、外でビールを楽しめそうだ。

まだ他に誰も到着していないので、
2階の南側に荷物をデポ。
小屋の作りは前室にトイレと、
雨具などを干すスペース。
小屋の中はちょうど三ツ石山荘に似た作りで、
とても使いやすそうだ。
そして2階へはハシゴと
階段が用意されていて、これはラクだ。
マキストーブもある。

12時37分、昼食を終えたら経塚山を目指す。
登山道は大きくえぐれた道。

キヌガサソウ。もう実になっている。
花びらと葉は同数となる。

12時56分、
天竺山へのルートは立ち入り禁止状態。
最初のうちは道があるが、最後は藪漕ぎになるので
安易に登山者が入らないようにしているのか。

天気は持ってくれていて、
乾いた登山道を歩くことができた。
ずっと沢歩きだったので、とても快適。

焼石岳から夏油温泉へ抜ける人気コースのため
こちらのコースは立派な標柱がこまめに立っている。
が、現在夏油温泉と経塚山の橋が壊れていて、
ここを利用する人はかなり減っているようだ。
どうしても夏油温泉へ抜けたければ、
沢まで降りて渡渉し
登り返すことになる。

ミネウスユキソウ。

稜線はガスで展望はない。ちょっと残念。

そろそろ経塚山が見えてもいいのだが、ごらんの通り。
遠くに草刈機の音がする。
今朝、追い抜いて行った人が、
この先の刈り払い作業をしているようだ。
おかげで快適な山歩きができる。

トウゲブキが花盛り。

葉が輪生しているのでクガイソウ。
トウゲブキの黄色と補色関係の色彩が
鮮やかだ。

ハクサンシャジン。

センジュガンピ。

レイジンソウ。

と、花に引きとめられなかなか先へ進まない!





おかげさまで念願の金明水直登コースを歩くことができました。
小屋も快適でお酒もつまみもおいしかったです♪
ありがとうございました。
機会があればまた泊まりたい小屋でした。
この時期の焼石は初めてで,かなりの花を見れたのもラッキーでした。
刈り払いしてくれた方には感謝ですね。
ユラさん、こんばんは。
雨とはいえ、かなり楽しい山行でしたね。
ホント、いい小屋でした。夏油の橋が復旧したら
ぜひ縦走でまた泊まってみたいです。
金明水直登も、冷房完備ロードをまた歩きたいですね。
また、ユニークなコースがありましたら
教えてくださいな。