2013年11月9日 和賀薬師岳~大甲山ぐるっと縦走【後編】

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薬師と甲の分岐からは、
その先の縦走路がとてもよく一望できる。
特に、曲甲(まがりかぶと)こと、
甲山の急峻でユニークな山容には、
ものすごくモチベーションが上がるのだ。
途中に見つけたタムシバの実。
そ~っと実をひっぱると
実にはヒモが付いていて、
このようにぷらーんとなる。
分岐から急な斜面を注意して下りるとあとは、
気持ちのいい稜線歩きとなる。
切れ落ちた東側、
その眼下には和賀川に注ぐ沢が3本。
深いV字形のうねりの途中に、
飛沫をあげて白く滝が見える。
その音は稜線まで聞こえており、
目を凝らすとそれは、
エメラルドグリーンの澄んだ深い釜を抱いた、
2段の滝だった。
釜のフチはえぐれているようで、
さてこれは泳いで滝に取りつくか、
手前から高巻いたものか・・・・
ついつい遡行シミュレーション。
続いてその下流にも、
見事な断層が走る脇に大きな滝。
深いゴルジェを抜けて
この3段の滝に辿り着いたら、さて
どうやって切り抜けようかと、
目を凝らしながら作戦は飽きること無く。
痩せ尾根。風もなく
贅沢すぎる晩秋の稜線歩き。
遠くに見えるのは薬師岳のピーク。
それでも日陰に入れば、
まだ溶けきらない霜が
お菓子のようにかわいらしい。
このコース、ポコポコとアップダウンがあるが、
大甲への100mほどの登りが、
一番標高差があるだけ。
あと一息でその大甲の1,108mのピークだ。
ピーク手前には
厳しい自然にのたうち回るかのような
異形の樹木を抜ける。
12時14分、大甲山頂。ここで昼休憩。
ここは、和賀岳から薬師岳、
そしてここまでの登山道が
一望でき絶好の展望地だ。
30分程大休止して、その展望を楽しむ。
天気はいいが、
立ち止まると晩秋の空気はさすがに寒い。
この季節は、防寒装備が悩ましく、
着たり脱いだりせわしなかった。
12時50分、曲甲(まがりかぶと)こと
甲山へ向けて出発。
奥には中ノ沢岳。
この周回コースは、
ある程度の薮を覚悟していたが
思いのほか整備されていて、
迷うようなポイントはなかった。
振り返ると、
大甲が薬師岳と和賀岳を従えて、
なんだか立派に見える。
さて、行く手には曲甲のピークが近づいてくる。
近づくほどになんと、魅力的に見えることか。
その山頂には三角点があり、
ここから標柱らしきものが二本、
はっきりと確認できた。
甲に至る稜線は、夏に比べれば
だいぶ葉も落ちているだろう。
距離にして260mほど。
薮こぎして進めば
往復1時間以上はかかるだろう。
かつては登山道があったとも聞くが、
東が切れ落ちたその痩せ尾根は
見る限り、
笹と灌木にみっちりと覆われている。
そして本日、その往復コースタイムは
キノコのお代となってしまっていた。
つまり、タイムオーバーにつき、
甲山頂は次回へ持ち越しにする。
13時21分、甲山分岐。
甲山分岐と言っても、
当の甲山に続く道はなく、むしろ大甲山と
中ノ沢岳との分岐である。
その分岐から下山方向を見るとこんな風に、
すずみ長根口方向への直通と、
中丿沢岳への尾根道に別れている。
どちらに向かっても、すずみ長根方面へ行ける。
※2023年ごろ確認した際は右側の道は廃道
そして曲甲こと、甲山方面。
こんな灌木と笹をかき分けて、
魅惑の山頂へ行くことが出来る。
下山には中丿沢岳コースを使った。
広く刈り払われていて、ご覧の通り。
7分ほどで、ピンクテープがある分岐に出る。
写真の「甲山分岐」の矢印方向から、
本日は下りて来た。
中丿沢岳へは、あの矢印方向へ進めば
再び尾根に出て南へ向かう。
春に中丿沢岳へ向かったときは、
薮に埋もれた登山道だったが
その山頂に続く登山道は、本日、
遠望する限りは明瞭に見える。
が、入山者の少ないマイナールート。
歩く際には最新の情報を
集めることをお薦めする。
すずみ長根口方面へ向かうには、
甲山から下りて来て
突き当たるこのT字路を右へ進む。
ここは標識もなにもないので不安になるが、
踏み跡は明瞭だ。
先ほどのT字路から3分程下れば、
標柱が転がっている。
ここで、甲山分岐からの
「すずみ長根口」ルートと合流。
この先はすずみ長根を下って行く。
下山途中、薬師岳と和賀岳の一部を見納め。
葉の落ちた梢に、曲甲が聳える。
すずみ長根は、よく踏まれた明瞭なルート。
残雪期には迷いやすいかもしれないが、
なだらかで気持ちのいい場所だ。
しかしながら、
薬師へ至る向かいのルートは
キノコが豊富だったが
こちらの森は、
ニガクリタケなど食べられないキノコばかり。
14時11分、すずみ長根口。
来た道を振り返って。
ここから廃道となった林道を
30分ほど歩いて甘露水に至る。
荒れた林道は、石がごろごろしていて歩きにくい。
植林の杉林が出て来た。
終盤の、徒渉点その一。
すぐに徒渉点その2。
徒渉点脇に聳える大岩。7~8mくらいかな。
ついつい登れるかなと目が行ってしまう。
この岩は触らずに来てしまったが、
もう少し行ったところにある岩場は
取りつきのハング部分が脆く、
ポロポロと剥がれて来た。
そう簡単に、登れる岩はないか。
14時45分、甘露水登山口に戻って来た。
採って来たキノコをここで、
ざっと水洗いしてから
キノコ袋に水を入れる。
ここから駐車場まで15分ほど、
水入り袋にゆられてキノコの虫出し。
クルマに到着して15時。
晩秋の日差しは傾くのが早い。
予定通りの下山時間に、
やはり今日は曲甲の薮こぎを見送って
正解だったなと思った。
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