2018年8月26日 登山ガイドステージⅡを受けてみた 報告8無雪期ルートガイド

2018年8月26日 登山ガイドステージⅡを受けてみた 報告8無雪期ルートガイド

鳥海山へここしばらく毎週通っていて、
湯ノ台コースの翌週は
矢島コースの祓川から山頂小屋一泊、
山小屋スタッフ体験しいの、
山頂ご来光見いの、影鳥海見いのと、
さながら
行こうぜ!鳥海山!まるっとキャンペーン絶賛ひとり開催中!
だったのだが、そんな記事アップも延期延期のまま
何があったのかと言いますと、これ、
登山ガイドステージⅡの実地検定のための
養成講座に2泊三日で参加していたのだ。

疲れた。疲れたが飯うまかった!
風呂、最高だった!
鳥海荘、最高だった!
鳥海荘の社長も最高だった!
ということで、ざっくりとレポ。


日本山岳ガイド協会による、登山ガイドステージⅡは
筆記試験通過後に、
●無雪期ルートガイディング
●安全管理技術
●積雪期ルートガイディング
●雪の安全管理技術
の、4つの実技検定と
●危急時対応技術講習会の受講を
すべてクリアして認定となる。

検定会場は東北にはないこともあり、
わたしは養成講座を受講することに。
養成講座は、各地で開催されていて
養成講座のなかで採点をしてもらい
推薦状を持って、検定パスできる仕組み。

一発検定にトライするよりも
プロガイドの講座を受けながら
わかるまで丁寧に指導してもらえるのと
検定地までの交通費を考えたら
経済面でのメリットもあり比較的お得かと思う。


で、会場は台風絶賛通過中の鳥海山麓。
3日間で無雪期ルートガイディングと
安全管理技術のロープワークや搬送をじっくりと学ぶのだ。

正直、自己流でやってきたルートファインディング。
ホワイトアウトナビゲーションなんて技術も
知らないで雪山へ行っていたことを思い知る。
山座同定の仕方についても、面倒くさ、で
スルーしていたが、やってみるととても簡単。

ロープワークにしてもせいぜいエイトノットと
ガースヒッチぐらいしかやってなかった私。
支点構築なんて遥か忘却の彼方だ。これをみっちり教えてもらえた。
引き上げ技術、ツェルトの張り方など、今まで本でみるか、
人にやってもらうかしていた技術を体感してみてこれがとっても面白い。


無雪期ルートガイドは土曜日、雨の予報の
矢島コースで。
運良く雨は最初のうちだけでのち風だけになった。
1ピッチずつ交代でガイドをする。
衝撃的だったのは歩く速度。
かなりゆっくり歩くと聞いたので
大丈夫かおいレベルでゆっくり歩いたが
もっとゆっくり!と言われびっくりした。

最初の15分ぐらいまでは、とにかく
まわりにがんがん追い越されてもゆっくりだ。
こうやって体を慣らし、徐々にギアチェンするのだ。

そしてお客さん役でガイド見習いの後ろを
歩いて驚いた。すっごいラク!
これなら登山にちょっと自信のない人でも
山頂に立てるのかもしれない。
ガイドを目指しておきながらナンだが
ガイドって重要な存在なんだなと
改めてそのありがたみが実感できた。


この無雪期ガイドの講座、
事前宿題で顧客配布用資料の作成がある。
わたしはこの一ヶ月間、
ほとんどその作成に没頭してしまい
おかげでガイド中の話のネタには困らず、
さりとてあまり話しすぎると
それは自然解説ガイドの仕事だと指摘もされ
話のタイミングやら
お客さんの安全への配慮やら
他の登山者とのすれ違いの仕方やら
全方位気配り目配りの1ピッチガイド。
疲れた。けど楽しかった~!


そしてつくづく思ったのは
東北の山ばかり登っていると
かえってその良さや特徴が分からないということ。
高層湿原やブナの森、植物など
東北人にとっては当たり前の山の景色が
他の地域の人にとってはとても
珍しい憧れの景色なのだそうだ。

そして雪国育ちゆえ、
滑る感覚、滑ることに対する直感は
本能的に分かるものと思っていたが
他の地域の人にとっては
つるっと足が滑るのは
そんなに身近な感覚ではないということ。
滑りますよ~だけではどうしていいか
分からない人も少なくないそうだ。

地元を知るには、地元以外も知ることが
手っ取り早いのかと思った。


二泊三日、ごはんがとにかく美味しかった。
夜も快適にぐっすり爆睡できた。

あとはいただいた推薦状と密封された採点表を
ガイド協会へ郵送。
問題なければ、月末には
無雪期ルートガイディング検定クリアとなる。

次は宮城で開催の危急時対応技術講座だ。
そしてさらに来年3月の安全管理技術まで
ロープワークを覚えなきゃ!

実地検定項目については
一発検定か、わたしのように養成講座受講か
悩ましいところかと思います。
一発検定は、まわりにすでに登山ガイド試験を
パスした経験者がいて、情報がある人には
いいのかなと思います。

地方で情報もなく
検定地まで遠く、といった場合は
ガイド養成講座で現地検定免除がおすすめです。
安全管理技術についても
わかりやすく教えてもらえるし。
気持ちにも余裕が持てるので
楽しいという点でもいいかなと。

その1:動機

その2:筆記試験

その3:筆記試験2

その4:筆記試験3

その5:筆記合格通知

その6:動機2

その7:無雪期ルートガイディング養成講座準備

その8:無雪期ルートガイディング養成講座

その9:安全管理技術検定にむけて1

その10:安全管理技術検定にむけて2

その11:安全管理技術検定にむけて3

その12:危急時対応技術講座@仙台

その13:資料はちゃんと読みましょう

その14:ファーストエイドキットについて

その15:とってもお得な雪崩講習講座ご案内

その16:丹沢で安全管理技術検定

その17:冬の安全管理検定に向けてグローブ沼

その18:安全管理検定の通知が来た!

その19:雪の安全管理検定めざして猛練!

その20:登山ガイド認定にかかる費用

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